化石の売買2006年02月02日 20時58分39秒

(かつての宝物。今はくつろいだ表情で余生を送る…)

天文の話はお休み。少し目先を変えます。

たぶん昭和時代を生きた元・理科少年は、「流通革命」ということを肌で実感されていることと思います。

昔、化石や鉱石は、本当に貴重でした。

老舗の販売店は当時も営業していたはずですが、当時の少年少女には遠い遠い存在で、そうした店があることすら知りませんでした。

アンモナイトや三葉虫は図鑑の中でしかお目にかかったことがなく、その化石は途方もなく高価で、発見されればすぐ博物館に収められるのだ、と素朴に信じていたのです。

たまたま近所に化石産地があれば、「新生代の広葉樹の葉」や「新生代の貝」は手に入ったでしょうが、それ以上のものではありませんでした。

時代が平成になってからでしょうか。様相が変わったのは。東急ハンズあたりで化石を売るようになって、「化石は誰でも買えるんだ!」という驚きを味わいました。

今ではどこのミュージアムショップでも小学生のお土産用に、三葉虫やアンモナイトの化石を売っています。街には鉱石ショップが林立し、かつての稀品がバーゲン品になって売られています。

良いこと、なんでしょう。たぶん…。しかし、有り難味が薄れたのは否定できません。

それにしても、ああいった商品の流通経路(産地から小売店まで)はどうなっているんでしょうか。その点は今でも謎めいた雰囲気を感じます。