ヤーキス天文台2006年02月04日 06時48分22秒


ヤーキス天文台 101cm屈折(1897完成)

ウィスコンシン州のヤーキス天文台の内部です。
こちらも堂々たる「鋼鉄の巨人」です。

周囲には見学者(学校の生徒のようです)が群がり、この驚異の新技術に見入っています。

こういう望遠鏡が実際に動くさまはどんなのでしょうか?

完成度が高ければ高いほど、滑らかに、静粛に動くはずですが、想像の世界だと、辺りを震わせながら、「ズーン.....グォゴゴゴゴ.....ドゴーン!」と重低音の唸りを上げて旋回するイメージですね。

スミスの図解天文学2006年02月04日 09時50分49秒


エイサ・スミス 『スミスの図解天文学』

Asa Smith
Smith's Illustrated Astronomy Designed for the Use of the Public or Common Schools in the United States.
New York, Cady & Burgess, 1849 (4th ed.)
68pp, 24.5x30cm

長年月のうちに、表紙はかなり傷んでいます。
しかし、中身の方なかなか見応えあり(これから順次ご紹介します)。

著者のスミスは、ニューヨーク市第12パブリックスクールの校長先生で、同じ出版社から「スミス・シリーズ」と銘打って地理学や幾何学の教科書も出している教育者。

初学者向けに、全巻見開きで片方に図版、他方に一問一答集と構成にも工夫を凝らしています。第1課は次のような問答から始まります。

問 我々がその上に住んでいる物体は何と呼ばれますか?
答 それは地球、または世界と呼ばれます。
問 古代人は地球の形についてどのような考えを持っていましたか?
答 丘や山によって凹凸した広大な平面だと彼らは信じていました。
問 なぜ彼らは広大な平面だと考えたのでしょう?
答 彼らはその見かけだけで、判断を下したからです。

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授業はこうして地球、月、惑星の運行を順々に説き起こし、最後に「第54課 星雲」の章で終わります。

なお、この本は早くも明治4年(1871)に、神田孟恪訳『星学図説』として日本でも紹介されています。