銀河鉄道の地図2006年04月09日 06時55分37秒

CUSHKA(クシュカ;BIGIのアクセサリーブランド)のペーパーウェイト。
直径6.5cm。手のひらに乗る、小さな小さな星座早見盤です。

ドーム状のレンズを通して浮かび上がる漆黒の空、白い星座と天の川。
回転するシルバーメタリックの側。
目をこらさなければ分からないほど、小さな文字で星座名が書かれています。

人によってイメージするものは違うでしょうが、私はこの品を見たとき、すぐに『銀河鉄道の夜』の次のシーンを連想しました。

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六、銀河ステーション

そして、カムパネルラは、円い板のようになった地図を、しきりにぐるぐるまわして見ていました。

まったくその中に、白くあらわされた天の川の左の岸に沿って一条の鉄道線路が、南へ南へとたどって行くのでした。そしてその地図の立派なことは、夜のようにまっ黒な盤の上に、一一の停車場や三角標、泉水や森が、青や橙や緑や、うつくしい光でちりばめられてありました。

ジョバンニはなんだかその地図をどこかで見たようにおもいました。

「この地図はどこで買ったの。黒曜石でできてるねえ。」ジョバンニが云いました。
「銀河ステーションで、もらったんだ。君もらわなかったの。」
「ああ、ぼく銀河ステーションを通ったろうか。いまぼくたちの居るとこ、ここだろう。」

ジョバンニは、白鳥と書いてある停車場のしるしの、すぐ北を指しました。

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●追記: 同じように感じる人は他にもいるようで、こちらのページでも紹介されていました。

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