「絵入りロンドン新聞」に描かれたグリニッジ天文台 ― 2006年04月10日 05時46分20秒
The Illustrated London News 1880年12月11日号より。
恒星の位置を精密に計測するため、マイクロメーターを余念なく操作する観測者。その頭上には細いスリットから満天の星が見えています。
「絵入りロンドン新聞」は1842年の創刊。豊富な挿絵を載せた誌面は、当時の大衆に大いに歓迎されました。
大量に発行されたため、現在もごく安値で流通しており、「手軽なアンティーク」として収集の対象となっています。A3サイズの紙面全体を使った大判の版画はなかなか迫力があります。
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さて、以下は細かいことながら。
絵の欄外には、「グリニッジ天文台における夜間業務:大型赤道儀望遠鏡」というキャプションがあります。
たまたま手元にあるのが図版のみで、関連記事がないので詳細不明ですが、どうも描かれているのは「赤道儀望遠鏡」ではなくて、「子午環」のように見えます。
確かにグリニッジには、‘The great equatorial’として知られる望遠鏡がありますが、それはイギリス式赤道儀に載っており、上図とは全く違った姿をしています。単なる書き手の勘違い?
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