続・天文家の自筆書簡…チャールズ・ピアッジ・スミス(2) ― 2006年06月06日 05時07分58秒

(チャールズ・ピアッジ・スミス 自画像、1847年)
(昨日のつづき)
問題の手紙は、スミスがスコットランド王室天文官・兼・エディンバラ大学天文台長となった翌年の、1846年10月に書かれたもの。「天文台の構成Arrangement of an observatory」について、知人がコピーを送ってくれたことを感謝する内容です。
「小生、これには大いに興味をそそられました。子午線外の天体に向けられた貴方の光学性能は、当方の一切合財を遥かに凌駕するものだからです」。
天文学界の主要な興味・対象が、子午環による古典的な子午線観測から、赤道儀式望遠鏡による連星観測へと急速に移りつつあったことが、この手紙の背景にはありそうです。
彼はこのときまだ二十代。気鋭の天文学者として、心中大いに期するものがあったのでしょう。
しかし、彼はその後(1865年)エジプトの大ピラミッドには各種の天文現象がひそかに表現されている、とする奇説(今でも古代ミステリーファンには信奉者が多い)を発表して、王立天文学会を追われるなど、先にご紹介したジェイムズ・サウスとは別の意味でエキセントリックな面がありました。
(昨日のつづき)
問題の手紙は、スミスがスコットランド王室天文官・兼・エディンバラ大学天文台長となった翌年の、1846年10月に書かれたもの。「天文台の構成Arrangement of an observatory」について、知人がコピーを送ってくれたことを感謝する内容です。
「小生、これには大いに興味をそそられました。子午線外の天体に向けられた貴方の光学性能は、当方の一切合財を遥かに凌駕するものだからです」。
天文学界の主要な興味・対象が、子午環による古典的な子午線観測から、赤道儀式望遠鏡による連星観測へと急速に移りつつあったことが、この手紙の背景にはありそうです。
彼はこのときまだ二十代。気鋭の天文学者として、心中大いに期するものがあったのでしょう。
しかし、彼はその後(1865年)エジプトの大ピラミッドには各種の天文現象がひそかに表現されている、とする奇説(今でも古代ミステリーファンには信奉者が多い)を発表して、王立天文学会を追われるなど、先にご紹介したジェイムズ・サウスとは別の意味でエキセントリックな面がありました。
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