アマデ・ギユマン『天空』(1)…星景画の誕生2006年06月18日 07時27分38秒


アマデ・ギユマン 『天空』
Amedee Guillemin, LE CIEL, L. Hachette (Paris)
(右)1870年第4版, 四折版シャグラン革装, 739pp
(左)1877年第5版, 仮綴本, 970pp

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天体写真の1ジャンルに「星景写真」というのがあります。地上の風景と星空の配合を狙ったもので、高山の頂から神々しく上る星座の写真などが代表的なものです。ギユマンの本に収められた美しい版画の数々は、その元祖といえるかもしれません。

最初に買ったのは右の革装本。スイスのとある町の、その名も「アルプス通りRue des Alpes」という素敵な通りにある本屋さんから届きました。我が家にある染みだらけの本の中では、もったいないぐらい綺麗な本です。ただ、本書は第5版から図版数が増えて、特にカラーリトグラフは13枚から22枚になったことを知って、左の仮綴本を安く買い足しました。新規に買われる方は、最初からこちらをお勧めします。

それにしても、惜しむらくは私はフランス語が●●なんですね。一応第2外国語だったんですが。何となく字面を追って内容を想像することしかできません(英語版のTHE HEAVENSもありますが、図版の省略や本文の異同があります)。

とりあえず、以下、精細を極めた美しい図版をご紹介したいと思います。

(この項つづく)


■6月19日付記■
書名邦題を『天空』に改めました。『宇宙』だとちょっと散文的なので。