古絵葉書「天空旅行」より…水星 ― 2006年08月19日 15時17分54秒

「リハビリ」が続いているので、気の抜けた企画で恐縮ですが、シリーズものの絵葉書を小出しに紹介していきます。
以下にお見せするのは、三越呉服店で行なわれた「天空旅行」と称するイベントの絵葉書です。絵葉書としては、かなり珍品の部類。
「三越呉服店」が「三越」に屋号を替えたのは昭和3年のことなので、大正~昭和初年ぐらいの催事と思われます。
橋詰紳也『化物屋敷』(中公新書)によれば、当時、都市娯楽の近代化に伴い、さまざまアトラクションが百貨店、遊園地、地方博覧会で盛行し、またそうしたディスプレイの企画展示を専業にする「ランカイ屋」と呼ばれる業者が活躍していたとのこと。
これもそうした文脈で行なわれた一種の「色物企画」と想像されますが、当時の人々の「空想科学」的なノリの宇宙イメージが露骨に出ているのが面白い。
実際どんな順序で展示されていたかは不明ですが、とりあえず太陽に近い方から見ていきましょう。
まずは水星より見た太陽の眺め。ごつごつした岩肌をギラギラと太陽があぶっています。純粋な「絵」のように見えますが、正確には「絵を写真に撮ったもの」です。下に写っているのは手すりで、その手前から奥の書き割りの景色を眺めるようになっていたようです。
たなびく霞のような、伝統的な和風の意匠で上部を覆っているので妙な感じがします。
以下にお見せするのは、三越呉服店で行なわれた「天空旅行」と称するイベントの絵葉書です。絵葉書としては、かなり珍品の部類。
「三越呉服店」が「三越」に屋号を替えたのは昭和3年のことなので、大正~昭和初年ぐらいの催事と思われます。
橋詰紳也『化物屋敷』(中公新書)によれば、当時、都市娯楽の近代化に伴い、さまざまアトラクションが百貨店、遊園地、地方博覧会で盛行し、またそうしたディスプレイの企画展示を専業にする「ランカイ屋」と呼ばれる業者が活躍していたとのこと。
これもそうした文脈で行なわれた一種の「色物企画」と想像されますが、当時の人々の「空想科学」的なノリの宇宙イメージが露骨に出ているのが面白い。
実際どんな順序で展示されていたかは不明ですが、とりあえず太陽に近い方から見ていきましょう。
まずは水星より見た太陽の眺め。ごつごつした岩肌をギラギラと太陽があぶっています。純粋な「絵」のように見えますが、正確には「絵を写真に撮ったもの」です。下に写っているのは手すりで、その手前から奥の書き割りの景色を眺めるようになっていたようです。
たなびく霞のような、伝統的な和風の意匠で上部を覆っているので妙な感じがします。
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