天文少女の図像 ― 2006年09月22日 06時44分02秒
F・マレー著『ガール・スカウトのための易しい天文学』
ASTRONOMY Simply Explained for Girl Guides (Revised Edn.)
Fred W. Murray,
James Brown & Son, Glasgow, 1926
Paperback (18x12cm), 61pp
★ ★ ★
窓辺に座り、天文書を片手に、望遠鏡で月と星を熱心に観察する女の子。
編んだ髪に、チョコンとつば広の帽子をかぶった姿が可愛らしい。
夜に自室で帽子をかぶる意味がよく分かりませんが、昔は夜気に触れると身体によくないと言われたので、それを避けるためでしょうか。
天文少年の添景ではない、自立した「天文少女」の図は当時(今も?)珍しいと思います。もっぱら表紙に惹かれて買った本。
内容の方は、ごく一般的な入門書で、緯度経度の説明から始まって、惑星の話、望遠鏡の話、星座の見つけ方などが書かれているものの、あまりガール・スカウトっぽい話はありません。
版元の James Brown & Son 社は、ボーイ・スカウトやガール・スカウト関連の公式出版物を扱う会社だそうで、巻末の出版案内には、『ボーイスカウト訓練手引き』『ボーイ・スカウトのための調理法』『地図の読解と作製』等々が並んでいます。
(余談ながら、子どもの頃、ボーイ・スカウトにもちょっと憧れました。が、当時のボーイ・スカウトは何となく敷居が高かったですね。「お坊ちゃん」ぽいイメージというか、「意識の高い」親が子どもを入れるようなイメージがありました。)
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