再び理科室の歴史について(1)2006年10月01日 21時34分01秒


その後も理科室の歴史にこだわって、ちょっとずつ調べています。
その中で分かってきたことを、この場で書き継いでいこうと思います。

写真は京都の室町尋常小学校の理科室(昭和11年の絵葉書)。
昭和9年に上陸した室戸台風による被害の後、鉄筋コンクリートで建て替えられた新校舎の一角。昔の理科室をリアルタイムで捉えた貴重な画像です。

当時最先端の施設ですが、今見ると懐かしさが先に立ちます。

前にも書いたと思いますが、私自身、戦前のコンクリート校舎で学んだせいで、こうした風情に敏感に反応してしまいます。しかし、木造校舎ほどには世間の関心を惹かないのか、資料がごく乏しいのは残念(木造校舎の写真集が、一時期ブームといえるほど出たのとは対照的です)。

大正年間、神戸で始まった校舎鉄筋化の流れは、その後震災で大きな被害の出た東京を中心に大々的に進んだので、そうした校舎にノスタルジーを感じる人はきっと多いはずなんですが…。