岡山天文台 初日記念プレート (画像追加)2006年11月04日 09時32分06秒


金属プレートの質感がスキャナーだとよく出ないので、カメラで撮り直しました。これでも、実際に見るのとは違いますが、まだ感じが出ていると思います。

きらきらと光る、金、銀、淡黄、オレンジ、灰、濃灰で描かれた風景です(サイズ 5.2cm x 7.6cm)。空と海は梨子地(なしじ)のようなテクスチャーで表現されています。

パリ天文台(4)2006年11月04日 10時33分17秒


同天文台の絵葉書の4枚目です。

子午儀、子午環といった子午線観測用の機材群がずらりと並んでいます。

これらもまた望遠鏡の一種といえばそうですが、鏡筒は上下にしか動きません。その用途は、主に星が南中した時刻と高度を調べることで、恒星の極めて厳密な ―秒単位の― 位置測定を行うことにあります。可動域の制限が、一方では機械的安定性を高め、厳密な観測を可能にしているのです。

「位置天文学」というのは、気ままなスターゲイザーからすると、何となく辛気臭い分野のように思えますが、こうした作業の果てに、地動説の直接証拠である恒星の年周視差も発見されたのであり、まさに天文学の王道を行く、人類の知力と技術力の勝利を象徴する存在ともいえます。

それにしても、大砲や操舵輪のような姿が実に勇壮ですね。エレクトロニクス以前の、19世紀のハイテクの粋がここにはあります。