ヤーキス天文台安堵2007年01月15日 23時36分39秒


シカゴ郊外のヤーキス天文台の敷地が、リゾート会社に売却され、スパ・リゾートとして再開発されるという計画があり、当然強い反対運動がまき起こったりして、だいぶもめていたようなのですが、どうやら計画はお流れになったようです。他国のことながら、本当によかったです。

●シカゴ・トリビューン報道
 http://www.chicagotribune.com/business/chi-0701040304jan04,1,4921771.story?coll=chi-business-hed

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さて、それを記念して、再度ヤーキスの威容を掲げます。1915年の消印のある絵葉書。

シシリアン・ロマネスク様式のアーチを連ねた、星をふりあおぐ、この壮麗な宮殿は、東西100メートルの長さがあります。

圧倒的な存在感を見せる大ドームの中に鎮座するのは、長さ約20メートル、重さ75トンという、史上最大の屈折望遠鏡。この望遠鏡が完成したとき、名匠アルヴァン・クラークは「これ以上巨大な屈折望遠鏡は、レンズが自重で歪むため作れない」と予言しましたが、今もってその予言は破られていません。

この歴史的建造物は、今年で満110歳を迎えます(1897年完成)。


■参考:Donnelly, Marian C. A SHORT HISTORY OF OBSERVATORIES (1973)