天文台=科学の館 …リッチモンド天文台2007年01月19日 22時05分54秒


(↑アーマ天文台のサイトより。http://star.arm.ac.uk/venustransit/exhibit/fig21.html

昨日出てきたリッチモンド天文台、あるいはキュー天文台。

あまり地理関係が分かってなかったのですが、今地図を見たら、ロンドンの南西部・リッチモンド地区に、植物園で有名なキュー・ガーデンがあり、更にその中にあるオールド・ディア・パークと呼ばれる一角に、天文台は立っています。1769年6月3日の金星日面通過を観測するため、ジョージ3世が命じて建てさせました。

さて、昨日の記事を書くため、リッチモンド天文台の項を読み返していて、次のような記述を見つけました。

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 ここには天文学の設備に加え、「きわめて見事な自然史コレクション、殊にドイツのハルツの森からもたらされた数多くの素晴らしい鉱石、そして哲学的な〔=「科学的な」の意〕実験器材の完璧なコレクション」が備わっていた。こうしたものは全て他の天文台、例えばパリ、ベルリン、クレムズミュンスター〔オーストリア〕にも含まれていた。

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バロック~ロココ期の天文台は、天文のみならず、広く博物学的知識の集積する場でもあったようなのです。

1月初めに人体模型ケースが届いてから、すっかり理科室づいて、本来の天文趣味がお留守になっていたことを少し気にしていたので、上の文章を読んで、大いにわが意を得た思いです。

(天文も理科のサブカテゴリーだし、そこに矛盾はないはずですが、しかし理科室ネタと天文ネタでは、書いている時の気分にちょっと違いがあります。私の理科室イメージが、ひどく生物系に偏っているのが原因だと思いますが。)