L. ルドー著『星の研究法』(2)…仏蘭西の洒落心 ― 2007年02月01日 22時06分52秒
中身に入る前にちょっと寄り道。
今ふと気付いたのですが、昨日の写真に写っていた、背表紙の小菊模様はアスターじゃないでしょうか。
アスター(aster)は日本では「エゾギク」のことですが、本来は広く紫苑・ヨメナの類を指すようです。花が星のように放射状に開くことから付いた名で、astre(星)とは同語源。
「星の花」というわけで、書名にちなんだ装丁に違いありません。こういう機知がきっとフランス風なのでしょう。
☆ ☆ ☆
さて、フランス本の常として、この本も仮綴じの形で売られ、購入した人がめいめい好みの装丁を施す形をとっています。私が買った本には、オリジナルの仮表紙もいっしょに綴じ込まれていました(上の写真)。こちらもなかなかお洒落。
著者のルシアン・ルドー(1874-1947)は、ノルマンジーのドンヴィル天文台の台長を務めた人。クレーターの成因を明らかにするため、月の周縁部の観測に熱中する一方、一般向けの著作も多く手がけました。フランス国立図書館のデータベースによれば、その処女作がこの『星の研究法』のようです。
(参考:http://www.iaaa.org/gallery/rudaux/)
□■ お知らせ ■□
早いもので、もう2月。「歳月人を待たず」の思いがひしひしとします。
今月は日頃お留守になりがちだった、日本ハーシェル協会のHPのメンテナンスやら何やら、諸々の仕事に労力を振り向けるため、ブログの投稿頻度を下げようと思います。目安としては週に1~2回程度の予定。
一段落したらまた毎日更新に戻します。
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