理科室アンソロジー補遺編(つづき) ― 2007年02月11日 08時40分05秒
■ 「月刊天文」 2006年12月号 より
文・イラスト えびなみつる 「理科準備室の月」
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〔…〕初めて本物の天体望遠鏡をのぞいたの小学5年生のとき。5年生になると自分たちの教室以外に校内のあちこちを清掃する係があって、ボクらの班は理科準備室の当番になった。
ここには人体模型や骨格標本、すみの方にはホコリをかぶった小動物の剥製などもあって、なかなか気味の悪い教室。
秋の夕暮れ。ボクは一人でこの教室に置いてあった天体望遠鏡をこっそりのぞいた。窓の外には半月。
結局、このときの経験がずっと尾をひいているように思う。これだけ長く見続けて飽きないのですから魅力というよりは魔力とよぶべきなのかもしれません。星の力は。
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「星のえはがき」と題する連載エッセイの第48回。
筆者のえびなみつる氏(1951~)は、漫画家・イラストレーターとして多方面に活躍されてますが、星好きにとっては、正・続 『星を見に行く』(誠文堂新光社)など、天体ウォッチングものの作者として有名。
上の文章は、氏の1960年代初頭の思い出です。初めて天体望遠鏡を覗いたのが小学5年生のとき、それも学校備品だったというのは、ちょっと意外でした。
考えてみると、まだ「天文ガイド」誌も創刊前なので(1965年創刊)、デパートの望遠鏡売り場に小学生が大挙して押し寄せるような状況-私自身がリアルに目にした光景-は、当時まだなかったのかもしれません。そんなところに微妙な世代差を感じます。
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時に、ブログが何となく毎日更新に戻りつつあります。
誰かがどこかで、「ブログを続けるには、歯磨きのように習慣化すること」と述べていたような気がします。確かに最近は「書かないと一寸落ち着かない」気分です。
これもネット依存でしょうか?うげげ…
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