惑星装置(1)…テルリウム2007年03月22日 22時09分14秒

三球儀のさらに古風な姿。

たぶん19世紀中葉の百科事典から切り取ったらしい版画(約27 x 20.8cm)。
「惑星装置(Planetary Machine)図版460、461」という表題がついています。今日ご紹介するのは、図版460に当たる「一体型のテルリウムとルナリウム(Tellurium and Lunarium United)」の挿絵です。

ハンドルを回すと歯車が連動して、太陽の周りを巡る月と地球の動きをシミュレートする、精巧なからくり装置です。

ところで、三球儀のことを、英語ではテルリウム(複数形テルリア Telluria)と言ったり、テルリアン Tellurian と言ったり、テルリオン Tellurion と言ったり、はなはだ錯綜しています。この辺、一家言ある人もいるようですが、現実には完全にごっちゃになっています。

またルナリウムというのは、字面からすると月の運行を示す装置でしょうが、あまりポピュラーな装置ではなさそうです。テルリウムから独立した、月単独の装置というのは、私はまだ見たことがありません。