ヘンリー・ドレイパーのサイン入り写真2007年04月21日 09時39分13秒


ちょっと目先の変わったものを載せます。

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写真術を天文学に応用し、分光学と写真測光のパイオニアとして、恒星分類学の基礎を築いた偉大な天文家、ヘンリー・ドレイパー(Henry Draper 1837-1882)。

そのドレイパーのサインが入った、古いキャビネ版の写真です。
「我が家に古くから伝わるもので、高名な科学者だった曽祖父の遺品の一部」という触れ込みで、eBayに出品されていました。妻であるアンナ・ドレイパー(Anna Palmer Draper 1839-1914)のサインや、ドレイパーが使った望遠鏡の古写真なども一括しての出品です。

この手の品には怪しげなものもありますが、これは真正の古写真。また当方からの問い合わせに対して、売り手の方からは、以下のような丁寧なメールをいただきました。

「私の曽祖父は、Dr. George F. Barker と言います。彼は、義理の息子であるCharles E. Munroe と共に、化学者として火薬と爆発物の研究に従事していましたが、二人はエジソンや、ドレイパー、その他多くの人々と友人付き合いをしていたようです。…」

そんなこんなで、これは出所の明らかな、ドレイパーの真蹟だろうと思います。

過去の偉人と知己になったような親しみを覚えるのが、こうした肉筆物の良さ。何といっても、ドレイパーその人が触れ、ペンを走らせた、まさにその写真が今掌中にあるのですから。

(それにしても、昔の人は髭が立派ですね。)