理科室風書斎のコンセプト・デザイン(2)2007年06月09日 09時54分52秒


↑昆虫飼育舎 「虫のおうち」 (海南市立大野小学校)
  前掲書 より

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(昨日の続き)

緑豊かな地方都市の一角。丘の上に立つ小学校の窓からは、向かいの丘や、その手前の古風な家並みが眺められます。ただし、理科室の窓は、学校園のヘチマ棚がすぐ外にあるので、半分ぐらい視界が遮られています。

理科室と理科準備室の壁際には、ガラス戸の木製戸棚がいくつも置かれ、中にはさまざまな器具や標本が並んでいます。当時すでに創立何十周年という古い学校なので、寄贈された物も含めて、ずいぶんと古い時代の品も多く、それらが褪色したり、黒ずんだりしながら、うっすらと埃をかぶっています。

この学校は、過去、理科教育に熱心な先生が続いたこともあって、教具や教材の充実ぶりはなかなかのものです。中には小学校レベルを超えて、中学・高校レベルの器材もあるようです。

そんな伝統もあって、理科クラブの活動も非常に盛んで、昆虫、植物、天文、電気、様々な分野に入れ込んだ理科少年たちが、日々熱心な議論を続けています。

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…とまあ、こんな雰囲気。ここには私の個人的体験と儚い空想が、3対7の割合でブレンドされています。

50~60年代というのは、個人的に、その有り様を(うっすらと)実感を伴って想像できる近い過去であり、郷愁の対象になりやすいということもありますが、その頃のものならば、今でもわりと入手が容易だという形而下的な理由もあります(たとえば「大正時代の小学校」をイメージしてしまうと、時間もお金ももっとかかるでしょう)。

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