東京天文台(補遺)…クロノメーター ― 2007年07月12日 21時18分50秒
今日も大赤道儀室より。きっちりケースに収まった、クールな文字盤。
「天文学、航海術のための天体観測には、精密で長時間安定した時計が必要です。このような時計のことをクロノメータと呼びます。電波を使って時刻を知らせる方法が普及するまで、クロノメータは最も精密な時計でした。」(解説パネルより)
星のロマンと同時に大海原のロマンも感じさせる装置です。
星の観測データにとって、天球上での厳密な位置と並んで、正確な時刻の記録が極めて重要な意味を持つ場合があります。しかし、18世紀以前にはそれがなかなか難しい作業でした。
例えば、金星の太陽面通過を観測するため、世界各地に乗り出した遠征隊が、遠征先で現在時刻を知るには、事前に標準時に合わせた時計を携行するより他に手がありませんでしたが、船で大波に揺られ、サンゴ礁や氷山の海を越え、それでもなお安定した時を刻む時計を作ることは、当時の技術水準では極めて難しかったのです。
そうした要請にこたえて、艱難辛苦の末に生み出されたのがクロノメーターで、それがようやく完成の域に達したのは18世紀も末のことです。当時にあっては最新鋭のハイテク装置ですが、現在の我々はそこにクラシックな魅力を強く感じます。モノは同じでも、受ける感じがまるで違う…というのも、考えてみれば不思議な話です。
「天文学、航海術のための天体観測には、精密で長時間安定した時計が必要です。このような時計のことをクロノメータと呼びます。電波を使って時刻を知らせる方法が普及するまで、クロノメータは最も精密な時計でした。」(解説パネルより)
星のロマンと同時に大海原のロマンも感じさせる装置です。
星の観測データにとって、天球上での厳密な位置と並んで、正確な時刻の記録が極めて重要な意味を持つ場合があります。しかし、18世紀以前にはそれがなかなか難しい作業でした。
例えば、金星の太陽面通過を観測するため、世界各地に乗り出した遠征隊が、遠征先で現在時刻を知るには、事前に標準時に合わせた時計を携行するより他に手がありませんでしたが、船で大波に揺られ、サンゴ礁や氷山の海を越え、それでもなお安定した時を刻む時計を作ることは、当時の技術水準では極めて難しかったのです。
そうした要請にこたえて、艱難辛苦の末に生み出されたのがクロノメーターで、それがようやく完成の域に達したのは18世紀も末のことです。当時にあっては最新鋭のハイテク装置ですが、現在の我々はそこにクラシックな魅力を強く感じます。モノは同じでも、受ける感じがまるで違う…というのも、考えてみれば不思議な話です。
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