夏の思い出…海藻はがき(その2) ― 2007年08月18日 08時06分50秒
優に70年は経っているにもかかわらず、貼付された標本は、どれもかなり鮮明に色が残っています。
ほそばのとさかもどき 日本特産ナル紅色藻類
あみぢくさ 褐色藻類 本州普ネクコレヲ産ス
そぞ 伊予日振島採集 紅色藻ナレト緑色ヲ呈ス
… … …
説明文の硬質な文体が、目と耳に心地よいリズムを与えます。
眠気を誘う潮騒、磯の香、白砂青松、入道雲。
遠い夏の日の記憶…
■付記■
と、一寸きれいにまとめたところで無粋な話ですが、特許庁のデータベースで過去の実用新案登録を検索できることを知り、さっそく調べてみました(便利な世の中ですね)。それによると、この海藻絵葉書は、明治42年(1909)に東京小石川区在住の江川貞良という人物が出願したものだそうで、70年どころか100年近くも前のものであることが判明。なおのこと時代がしのばれます。
※特許電子図書館(http://www.inpit.go.jp/info/ipdl/service/index.html)から「3.特許実用新案公報DB」に入り、「文献種別=Z、文献番号=13937」を入力し、「文献番号照会」ボタンをクリックしてください。
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