夏の思い出…海藻はがき(その2)2007年08月18日 08時06分50秒


優に70年は経っているにもかかわらず、貼付された標本は、どれもかなり鮮明に色が残っています。

 ほそばのとさかもどき 日本特産ナル紅色藻類
  あみぢくさ 褐色藻類 本州普ネクコレヲ産ス
   そぞ 伊予日振島採集 紅色藻ナレト緑色ヲ呈ス

 … … …

説明文の硬質な文体が、目と耳に心地よいリズムを与えます。

眠気を誘う潮騒、磯の香、白砂青松、入道雲。
遠い夏の日の記憶…


■付記■

と、一寸きれいにまとめたところで無粋な話ですが、特許庁のデータベースで過去の実用新案登録を検索できることを知り、さっそく調べてみました(便利な世の中ですね)。それによると、この海藻絵葉書は、明治42年(1909)に東京小石川区在住の江川貞良という人物が出願したものだそうで、70年どころか100年近くも前のものであることが判明。なおのこと時代がしのばれます。

※特許電子図書館(http://www.inpit.go.jp/info/ipdl/service/index.html)から「3.特許実用新案公報DB」に入り、「文献種別=Z、文献番号=13937」を入力し、「文献番号照会」ボタンをクリックしてください。

コメント

_ shigeyuki ― 2007年08月19日 21時20分50秒

 残暑が厳しいですね。
 この記事を読んで、ふと去年の「青少年のための科学の祭典」を思い出しました。毎年、科学技術館で八月の頭頃に開催している祭典です。今年は行かなかったのですが、去年は娘を連れて、行きました。
 全国から学生たちが中心となって、沢山のブースを出しているのですが、その中に、「海藻おし葉で、しおり、はがき、をつくろう」というブースがありました。僕たちはやらなかったんですが、おもしろそうでした。無料で配布されていた実験解説集には、作り方も載っています。

_ 玉青 ― 2007年08月20日 20時18分23秒

本当に暑いですね。
それでも昨夕、ふと耳を澄ませたら虫の声が外から聞こえてきました。少しずつ、少しずつ秋も近づいているようです。

 △  △  △  △

科学の祭典、なかなか楽しげですね。さてもよろしきパパぶりに頭が下がります。拙宅では、子供はもっぱら神の見えざる手に委ねているので、父の威厳は今ひとつです。

私も実地に海藻の押し葉作りなど指南して、面目を施したいところですが、いかんせん付け焼刃ではダメですね。

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