回れ、回れ、コメタリウム!2008年05月06日 21時15分31秒

別デザインのコメタリウム(これも既出です)。
基本的な仕組みは、前のものとたぶん同じ。

ついでにコメタリウムの歴史を説明したページへもリンク。

http://hyperion.cc.uregina.ca/~astro/comet/Intro.html

これによると、コメタリウムは18世紀前半~中葉の発明品で、このメカニズムを最初に考案したデザギュリエ(J.T. Desaguliers 1683-1744)は、当初これを(彗星ならぬ)水星公転のデモ用に作ったとか。

上の図でいうと、右側にある円形目盛は一種の「時計」で、等速回転する示度が時間の経過を表します。左側の大きな円の中心にあるのが太陽で、これは彗星の楕円軌道の焦点の1つにもなっています。彗星が、近日点近くでは早く、遠日点ではゆっくり動くのは先のアニメーションで見た通り。

コメタリウムは、彗星の動きを視覚化すると同時に、ケプラーの第2法則を視覚化するものでもあります(というよりも本来それがメイン)。リンク先の図(あるいは前の記事の図)で、太陽から放射状に伸びる線が、いわゆる「面積速度一定則」を表す説明用の補助線。

「ただし、厳密に言うと、このメカニズムではケプラーの第2法則を正確にシミュレートできない。詳細は以下を見よ」と、上のページは更なる文献に突入するのですが、ちょっと思考が追いつきません。。。

コメント

_ S.U ― 2008年05月06日 22時44分30秒

なるほど。彗星が近日点でグルッと速く回るところはなかなかの迫力ですねー。
作った人はこれが見たくて作ったのでしょう。

でも、作った人は、これだけの工夫を凝らしても原理的にケプラーの第2法則を
正確には再現できないことに、すでに設計段階で気づいていたと思います。それを
承知の上で実際に作って見せたのだとしたら、本当に優雅な話だと思います。

_ とこ ― 2008年05月06日 23時39分54秒

こんばんは、ご無沙汰してます!
物理未履修な私にはさっぱりですが、作ってみたくなりました。フォルムが実に美しいので。

_ 玉青 ― 2008年05月07日 21時28分36秒

>S.Uさま

ケプラーの法則と言えばUさんですね!

それにしても、人間の脳髄というのはずいぶん複雑なものだと思いますが、僅か数個のパーツでできたカラクリの動きが理解できないとは、いったいどういうわけでしょう!そのことがまた人間の不可思議なところです。(脳内ではもっと複雑な処理と計算を行っているはずなんですが…?)

>とこさま

こちらこそご無沙汰をしております。

私の頃は文系でも否応なく物理を習わされて、でもそんなこととは関係なしに、やっぱりさっぱりですよ。。。

それはさておき、とこさんのDIYの技をもってすれば、コメタリウム、見事商品化できるかも知れませんね!

_ Sii Taa ― 2014年04月25日 20時40分10秒

初めましてSii Taaと申します
コメタリウムを作りました
こちらのブログも参考にさせていただきました。

_ 玉青 ― 2014年04月26日 08時23分55秒

先ほどSii Taaさんのページにも書き込みをいたしましたが、こちらでもお礼を申し述べます。お知らせ、本当にありがとうございました!

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