国立科学博物館再訪(4)2008年08月23日 15時21分19秒

同じく日本館1階に、こんな珍品がさりげなく置かれていました。

このグニャグニャしたものは「地震動軌跡模型」。
明治20年に起きた地震の際の地面の動きを、地震計の記録を元に針金で再現したものだとか。

今なら即CGでしょうが、丹念な手仕事は好感度大です。この針金を凝視して、頭の中で揺れを再現すると、地震の様がいっそうよく分かるような気がします。台座や説明プレートも非常に凝っていて、明治時代の科学の香気をよく伝えています。

ちなみに、この斬新な模型を作った関谷清景(せきやせいけい、1854-1896)は、何と世界最初の(日本で最初の、ではありませんよ)地震学教授だそうです。下の略伝を見ても相当な傑物のようです。(記事中「石川県大垣市」とあるのは、「岐阜県大垣市」の誤記)

■「全国地図測量史跡」全文紹介/世界で最初の地震学教授関谷清景の墓
 http://www5a.biglobe.ne.jp/~kaempfer/mapsuv200/shiseki/kinki/kk20.htm