続・天象儀(2)2008年11月08日 09時00分42秒


ついでに裏面も載せておきます。
ちょっと小さくて見にくいですが、各月のプログラムがなかなか興味深い。

●7月「謎の星『火星』/人が住むといふので有名な火星が又地球に近づいて参りました。その謎を解く者は誰?」

●8月「流星と彗星/夕涼みの空に流れる流星、天界の放浪児彗星にまつはる秘密、共に涼しい話題でありませう」

●1月「冬の夜の星/一年中で一番見事だと言はれる冬の空!豪華な星の散兵線をたつねて見ませう」

言葉遣いの一つひとつに時代を感じます。
冬の夜空は「豪華な星の散兵線」。ちょっときな臭い表現ですね。大陸では激しい戦闘が続き、日米関係も少しずつシビアさを増してきた頃です。人間界をはるかに超えた「天象」を眺めることで、人々はいっとき心の平安を得たのかもしれませんが、でもやっぱり無心に星を眺めることは難しくて、心の内にあるものが、そこに必然的に投影されてしまいます。

   ★

今日から月曜まで留守にします。日本ハーシェル協会の年会出席、他もろもろの予定。

コメント

_ DryGinA ― 2008年11月08日 17時08分59秒

 この資料に僕も“時代背景”を垣間見ました。
 面白いなと思ったのは前の頁『続・天象儀』の画像の右下にある「観覧料」の「団体割引表」です。“軍人/学生/生徒/児童”…とあり、一般は“其他”です。“軍人”を割引料金の対象にしたのは単なる時代背景なのでしょうかねぇ。当時の軍人が、特別に天文観測に想いを馳せていたとしたら面白いのですが…。
  昭和13年頃に“天象儀興行”が事業になったのかどうか…。
  賢さんの亡くなった数年後なのだから、
  “天文”は十分興行になったのだろう…などなど。
       2008-11-08 DryGinA Ahaha…指折り数えるでない

_ 玉青 ― 2008年11月10日 17時16分01秒

昔は芝居や見世物の呼び込みでも、「さあさあ、軍人さんとビラ下(チラシの下に付いてた優待割引券)は半額だ!」とか威勢良く言ってましたから、何事も軍人さん大事、軍事優先の世の中だったのでしょう。今は高齢者やハンディキャップのある人が優先ですから、平和ないい世の中です。

 +

ああ、やっぱりお叱りを(笑)。失礼しました。

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