190×年、パリ天文台2009年01月28日 23時49分41秒


本の校正と索引作成が一段落して、まだもろもろ作業はありますが、ちょっと身体が自由に動くようになりました。

  ★

遠いパリからコメントをいただいたので、今日はパリ天文台です(←単純)。
写真は最近買った絵葉書ですが、なかなかカッコいいでしょう。1912年の消印があります。

以前載せた絵葉書(http://mononoke.asablo.jp/blog/2006/10/28/578070)は拡大機能がないので、ちょっと見にくいのですが、正面奥、天文台本館の向かって右側に乗った大ドームを近くから写したものです。

装甲板めいた外観もいいし、手前の作業用エプロンを締めた男性もいい感じですね。いかにもジブリ的なスチームパンクの味があります。

キャプションの意味がちょっと分からないんですが、想像で言うと、当時は(今も?)ここに巨大な赤道儀式望遠鏡が収まっており(絵葉書にもチラッと筒先が写っています)、この大ドームの乗った塔は「東塔」と称された…という内容かな?と思います。

パリ天文台の中央を南北に貫くのが、パリの基準経線 Méridien de Paris で、映画「ダヴィンチ・コード」の中で、ローズラインとして紹介されたので有名になりましたが、ロンドンのグリニッジの向こうを張って、ここを世界全体の本初子午線にしようという主張をフランスは掲げ、結局19世紀の末まで決着がつかなかったらしいです。で、この線を基準にすると、確かにこの大ドームが乗っている塔は「東塔」であり、反対側の小ぶりなドームが乗った塔は、きっと「西塔」と呼ばれたのでしょう。