福音館の科学シリーズ…レモンと実験2009年09月06日 18時02分13秒

福音館の科学絵本に思い入れがある人は多いでしょう。
私もたっぷりとあります。

今、福音館のサイト(http://www.fukuinkan.co.jp/company/ayumi.html)を見たら、同社は1950年に金沢で誕生したとあって、「へえ」と思いました。その2年後に東京に移転し、最初は辞書や参考書なんかを扱っていたようですが、1956年にあの「こどものとも」を創刊し、以後は絵本・児童書の専門出版社として、数限りない名作を世に送り続けて現在に至っています。

上のページから科学関係の本の歴史をひろってみると、

1966年 科学の本シリーズ刊行開始
1969年 月刊「かがくのとも」創刊
1972年 「はじめてであうかがく絵本」刊行開始
1985年 月刊「たくさんのふしぎ」創刊
1989年 「たくさんのふしぎ傑作集」刊行開始

となります。

「20世紀少年」の主人公、ケンジたちは1959年の生れだそうですから、彼らが小学校に入った年に、ちょうど科学の本シリーズが刊行になったのですね。彼らも図書室でこのシリーズを読みふけり、科学の夢を育んでいったのかもしれません。

私は彼らよりちょっと年下ですが、体験としては似た感じです。
もちろん年若い人ならば、「はじめてであうかがく絵本」や、「たくさんのふしぎ」の方にいっそう懐かしさを感じることでしょう。

さて、そんな福音館の科学絵本ですが、中でも私が非常に鮮烈な印象を受けたのが、上の『レモンと実験』です(A・ハリス・ストーン著、ピーター・P・プラセンシア画、小林実訳、1969年刊)。

この本のことは、ずっとモヤモヤと脳裏にあって、ずいぶん長いこと探し回ったあげく、先日やっと見つけることができました。まことに感無量です。

私の学校は4年生の時に校舎の建て替えがあり、この本は旧校舎で読んだ記憶があるので、手にしたのは、たぶん2年生か、3年生のときだと思います。

(この項つづく)