「青について」 に ことよせて2009年09月11日 07時49分57秒

(環境地球儀BLUE TERRA。渡辺教具製作所製)

*Mistletoe*(by mistletoeさん)の、最新記事は「青について」。
 http://mistleto.blog.so-net.ne.jp/2009-09-10

「青」から喚起されるイメージの断片を並べた、青をめぐる随想です。

この記事を読み、またそこに寄せられたコメントを拝見し、「そうか!」と納得しことがあるので、mistletoeさんに便乗して記事を書きます。

  ★

今回気付いたのは、虹のスペクトルの中で、青は唯一食物と結びつかない色だということ。人工的に着色したものを除けば、青い食べ物というのは、不思議なほどないですね(紫はたくさんありますが)。

青は食の本能を呼び覚まさない色。
そこから、青は肉体を離れたイメージと結び付き、<精神性><高貴さ><冷たさ><死>といったものを連想させるようになったのでしょう。

青い食べ物がないのは、青い生物そのものが少ないことの反映ですね。

空も海も、青い色は我々を常に取り巻いているのに、生物はあたかも何かを恐れるように、青い色を避けて進化してきたように見えます。ですから、たまさか青い生き物を見ると、不思議な、異界からの訪問者のような感じを受けたりします。

(でも花には青いのも結構ありますね。なぜでしょう?青の神秘に加えて、花には花ゆえの不思議さがまたあるようです。)

コメント

_ S.U ― 2009年09月14日 07時21分25秒

「青い食品、青い食品」...と考えてみましたが、私が思い出せた限りでは、自然の青色を食品として積極的に利用しているのは、「バッテラ」だけでした。

 バッテラはにぎり寿司とは違い、鯖の身の厚みが飯に垂直になるようにおかれますので、鯖の背の青さが鮮やかに見えます。この青をわざわざ半透明の昆布で覆うこともあります(私はこの流儀はあまり好きではありません)。

_ 玉青 ― 2009年09月14日 18時27分07秒

バッテラ!青魚がありましたね。
でも、私は青魚が苦手なので、まあ、バッテラに<精神性>や<高貴さ>を感じることはないですが、でもやっぱり食の本能とは遠い存在という感じです。

_ S.U ― 2009年09月16日 06時40分56秒

玉青様、青魚が好きな私が感じる「文字通り」の鯖の青さは、海の青さです。人工着色の「ブルーハワイ」と共通しています。

 でも、魚の色は魚が死ぬことによって変わるそうで、そういえば水族館で泳いでいる青魚はもっとくすんだ色であるように思います。青魚の青が死ぬことによって鮮やかになるものならば、そこに何か<精神性>を感じることができるように思います。

_ 玉青 ― 2009年09月16日 20時34分27秒

バッテラの青は海の青
死んで故郷をなつかしむ…

堀口大学ばり!

_ S.U ― 2009年09月17日 20時46分25秒

ははは。おもしろいです。
精神性のほうはどうですか..ネ?

_ 玉青 ― 2009年09月18日 07時11分44秒

「海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
 そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。」
                            -三好達治-

「鯖と精神の中には、きらめく青が見える。 」
                -S.U氏に仮託して -

_ S.U ― 2009年09月18日 19時25分36秒

あぁ。魚へんと米へんと青でバッテラという趣向ですね。これは、うまい、旨い。

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