近くて遠い甲殻類…ふたたび驚異の部屋のはなし ― 2010年07月06日 06時59分20秒
またか!と思われるかもしれませんが、またぞろ部屋の片付けをしていました。
今回の目玉は、ふだん手を付けられなかった、戸棚の奥に手を伸ばしたことです。
今回の目玉は、ふだん手を付けられなかった、戸棚の奥に手を伸ばしたことです。
で、エビやらカニやらが入った箱を開けて、久しぶりに(たぶん3年ぶりぐらい)に中身と対面したのでした。箱の中をざっと掃除して、防虫剤を入れて、次に対面するのは、また3年後ぐらいでしょう。
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日ごろ話題にすることのない、こういう標本が何故あるかといえば、もちろん甲殻類自体のフォルムの魅力もありますが、もっと直接的には、東大総合研究博物館(小石川分館)に、古い甲殻類の標本が陳列されているから…という、単純極まりない、ある意味バカバカしい理由が大きなウェイトを占めているのです。
(↑以前の記事より。壜詰め標本の下に並んでいるのが甲殻類標本)
小石川で現在も行われている「驚異の部屋」展は、私が云うところの「理科室風書斎」のイメージ源の1つになっていて、私の部屋は、あの展示にかなり影響されています。“西施の顰みに倣う”という言葉がありますが、ちょうどそんな塩梅。半ば思考停止状態で、無暗矢鱈と有り難がっているわけですね。
とはいえ、本家「驚異の部屋」に居並ぶエビやカニは、子供が抱えて持つぐらいの大きさがありますが、我が家のそれはヒョイと指先でつまめるサイズ。全体のスケール感の違いが、こういう細部にもよく表れているなあ…と、つまらないことに感心します。
単純に床面積を比べても、「ひとり驚異の部屋」は、本家「驚異の部屋」の200分の1ぐらいしかないので、何となく「ドールハウスの驚異の部屋」っぽい光景になるのはやむを得ません。
いやいや、このドールハウス的な、いじましい驚異(というか執念)こそ、本家にも存在しない、この陋屋独自の驚異的要素かもしれんぞ…と思ったりもします。
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