棚の奥から(1)…眼球構造模型2010年07月08日 22時21分21秒

この前の片付け談のつづき。

なぜ片付けの手が及ばない場所が生じるかといえば、理由は簡単。
これは多くの人がやりがちだと思いますが、既存の品の手前や上に、どんどん物を置いてしまうからです。面倒臭いので、ついそうしてしまうのですが、これは収納方法としては最悪で、たぶん「収納」の名に値しないと思います。

こういうのは最初の計画が肝心。最初にエリア設定や将来構想をしっかり立てておかないと、うまくないですね。この辺はより大規模な都市計画とまったく同じです。いわば、私の部屋では、今収納のスプロール化が生じているのです。今こそ、強力なリーダーシップで再開発が求められているのです!…とアジるほどのことでもありませんが、なにしろ困ったことです。

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さて、奥のものに到達するには、その手前や上に置かれた品を、いったん全て撤去する必要があり、この機会にいろいろ写真を撮ったので、そんなものを漫然と載せます。いわばエビ・カニに至る道程の記録です。

ドンと出たのは、言わずと知れた眼球模型。


メーカーは、今はなき老舗の前川。


マリスはそのブランド名だったらしいのですが、後に正式な社名となりました(前川科学機器製作所→東京前川科学→(株)マリス)。

(↑1955年の広告)

いちばん上の画像を見ると、誰でも目玉おやじを連想すると思いますが、横から見ると、付随する筋肉(外側直筋や上斜筋等)がスッとなびいて、結構細長い姿をしています。何だか流線型で、空を飛んだら速そうですね。


人は目で語る動物だからでしょうか、眼球を愛好する人は少なからずいるようです。目玉おやじの人気も明らかにその反映でしょうし、東大に残る最古の紙塑製人体模型が眼球模型(1863年フランス製)だという事実にも、偶然以上の理由があるんじゃないでしょうか。