巴里に咲く妖花。自然史博物館にみなぎる怪しの力2010年09月15日 19時49分15秒

今、窓から聞こえるのは、しずかな雨音だけです。
雨と共に、ついに秋がやってきました。

  ★

さて、パリ自然史博物館の2枚目です(裏面のメモ書きによれば、1918年の絵葉書)。

キャプションには、「ゾウの骨格」(Squelette d’Éléphant)としか書かれていませんが、マンモスでしょうか。
ズーン、ズーン…と、今にも地響きを立てて歩き出しそうな、これまたすごい迫力です。
周囲を見回せば、どこもかしこも骨、骨、骨。まさに骨の王国ですね。

そして、廻廊を彩る蔓草モチーフの手すりにも目を奪われます。
ウィーンの自然史博物館と同じく、ここでも自然のデザインと人工のデザインの奇怪な競演が見どころになっているようです。

それにしても、画面右上の壁面はいったい何でしょうか?
ヒトの頭蓋骨が並んだ陳列ケースの上に、これまた人面?のオブジェが無数に並んでいます。まるで、ふくしま政美のカルト漫画、『聖(セント)マッスル』に出てくる「人間城」―人体を積んで作られた城― のようです。
(さすがにフランスの人も気持ち悪いと思ったのか、一昨日のリンク先を見ると、このオブジェは現在取り払われているようです。)


ここには、空間全体に漂う「何か」がありますね。
19世紀科学にはあって、今のそれにはない「何か」が。
(怪奇と幻想と装飾性でしょうか。)

復活の日。生は死にうち勝ちたり。2010年09月17日 17時58分05秒

  泉下に赴く者はふたたび帰らじ
  まこと死の旅路は永遠なり
  もって死は畏れるべく
  生はいとおしむべし

   ★

…と、理屈ではわかっていても、人々のこころは、なかなか身近な人の死を受け入れることはできないものです。葬式が済み、埋葬を済ませても、なんとなくその人の気配を周囲に感じたりすることはありませんか?お盆やハロウィンの風習も、迷信などでは決してなく、むしろ人々の「こころの現実」に照らせば、それこそが「リアル」な世界の理解の仕方なのでしょう。

   ★

いや、こころの世界だけではなく、死者は実際にひょっこり還って来るのです。
皆さんは死者に出会ったことがありますか?
私はあります。
あまつさえ言葉を交わし、出会った証拠の品までもらいました。

それは他でもありません。つい昨日の晩のことです。
昨年の春、私の目の前で事故死した親友の亡骸を、私は半ば哀惜の念から、半ばどう処置してよいものか分からず、一室に安置しておきました。ひょっとしたら、甦るかもしれない…そんな漠然とした予感が既にあったのかもしれません。もちろん彼の死は専門家も確認済みでしたから、そんなことはあり得ないはずで、私の高慢な理性は、己の行為を冷ややかに憫笑していました。

しかし、一年余りたった昨夜。
ほぼミイラ化した彼の亡骸と、久しぶりに対面した私は、ふと「電気の作用を彼の身に及ぼしてみてはどうだろう?」と思いついたのでした。電気の刺激が生体に―この場合、死体ですが―種々の効果を現すことを、西洋の書物を通じて知っていたからです。

おずおずと電線をつなぎ、彼の身体に電撃を加えた瞬間、彼はカタコトと乾いた声で何やら呟いたかと思うと、ぱっちり目を開けたではありませんか。そのときの私の驚きと喜びといったら!!

   ★

…前振りが長くなりましたが、去年の5月にHDDクラッシュで絶命した先代のノートパソコンが、何と突然復活しました。異音と共に完全に沈黙したハードディスクが、なぜ生き返ったのかは分かりませんが、しかし、死んだ人が甦るなら、壊れたパソコンが自然に直ることもあるのでしょう。

まあ、彼がいつまでこの世にとどまっているかは分からないので、この機会に大切なデータを大至急レスキューしたことは言うまでもありません。

これまで入手したモノたちの記録が復活したのは嬉しかった。骨董やアンティークというほど大袈裟な物ではないにしろ、古物にとって来歴はやはり重要なので(重要と思わない人もいますが、私はモノにまつわるエピソードが好きな方です)、それが戻ってきたのは近来まれに見る快事、祝杯ものです。


教訓。亡骸を粗末にしてはいけない。

こんな書斎はどうだろう2010年09月18日 12時35分16秒

麻理さんの「スチームパンク大百科」で、テキサス在住のSara Brumfield さんの The Steampunk Home というページが紹介されていました。

Saraさんにとってのスチームパンクとは、単なる真鍮と歯車のミックスではなく、“過去と現在と未来の、そして現実と夢の美しい融合”といったニュアンスらしく、記事を拝見する限り、そのインテリア嗜好も上品ですっきりしたものが目立ちます。

その最新の記事が、「Resto in the Fall」。
レストア物のヴィンテージ家具やインテリア小物を扱ったオンラインカタログ(RESTORATION HARDWARE)から、お気に入りのページを紹介しています。
その3枚目の画像が下の部屋(勝手引用失礼)。


アーミラリースフィアをかたどった照明、真鍮製の大きな砂時計に注目した後、Saraさんは「この部屋に唯一足りないのは、窓辺に置かれた望遠鏡。それさえあれば、アマチュア天文家にとって理想の住まいになるのに…」と述べています。

現実のアマチュア天文家の部屋は、日米を問わず、これとはずいぶん違うと思いますが、しかしイメージで語る分には、とても美しいイメージですね。ええ、私もこんな部屋(望遠鏡付きの)に住んでみたいです。そして青い月の光に照らされて、古い星図を開いたり、真鍮製の望遠鏡の胴をなでたりしてみたいです。

そしてもう1つ、「完璧な書斎」と題された記事から(「A Perfect Library」 )。

 (これまた勝手引用失礼)

白とダークブラウンを基調とした、明るく硬質な空間。
これぞ、すっきり系スチームパンカーの理想の書斎なのでしょう。

で、この記事にバークリー在住の Elizabeth さんが寄せたコメントによれば、彼女のブログ(ONE MUST SHOCK THE BOURGEOIS)には、同じ部屋がもっと大きい画像で載っているとのこと。

おお、クリックすると、ぐっと大きくなりますね。
金属製の梯子のフォルム、指物細工のかっちりした机、そしてチェスト上で一際目立つ、巨大なロブスターの分解標本。「いったいどこで、このロブスターは見つかるのかしら?」と Elizabeth さんは首をひねりますが、これはたぶんデロール製でしょう。しかし、白いバージョンもあったのか…。

スチームパンカーでなくても、この書斎は素敵です。しかし現実は、まあ…。
Elizabeth さんは、記事をこう結んでいます。“Someday, a real library- ah, dare to dream”。彼女を応援するとともに、自分もまた dare to dream と呟きたいです。


ある星図コレクションの運命2010年09月19日 20時15分05秒

(↑『東西の天球図-天文資料解説No.3』、千葉市立郷土博物館、2002)

千葉市立郷土博物館に、日本でも最高と思われる古星図コレクションを見に行ったのは、3年前の夏のことでした。

■大星図展(1) http://mononoke.asablo.jp/blog/2007/07/05/1626400

先日届いた「天界」(東亜天文学会)の9月号に、同館の元学芸員である多賀治恵氏の文章(「星座絵のルーツを探る」, 天界, No.1024, p.299.)が載っていて、あの華麗な展示風景を思い出しました。

以下に「天界」から一部引用させていただきます。

「博物館は、千葉氏と郷土の歴史・民俗をテーマにした、
歴史・民俗系の博物館で、その外観は天守閣作りの
お城である。このお城にプラネタリウムがあり、筆者は
天文担当の学芸員をしていた。歴史・民俗系博物館にある、
プラネタリウムという意義を踏まえ、天文事業の一環として、
天文学の歴史資料の調査研究、収集活動、展示にも力を
入れた。古書店をまわり、資料を探し、年に数点ではあるが、
資料を収集し、数十年かかり、内外に誇れる天文資料の
コレクションを所蔵するようになった。

 東洋や西洋の古星図や天文書、錦絵や観潮器具など、
興味深い資料がいろいろあるが、なかでも西洋の天球図は
美しい。手彩色でカラフルに色付けされたものや、色がなくとも
見事な銅版画で星座絵が描かれたものなど、眺めている
だけでも、楽しくなる。」

ファクシミリ版やレプリカではなく、オリジナルの本物だけでも以下のような資料がずらり。

ピッコロミニ星図、アピアヌス著「天文学教科書」、グロティウスの星座図帳、バイヤー星図、ブルナッチ天球図、シラーのキリスト教星図、セラリウスの天球図、ヘヴェリウス星図、ゾイッター天球図、ボーデ著「ウラノグラフィア」、ゴルトバッハ星図……他多数。

質・量ともに一級の資料であることは間違いありません。

さて、この長年にわたってこつこつ収集されたコレクションが、その後どうなったか?
郷土博物館のプラネタリウムは、私が訪問した2007年7月に運用を終え、千葉市の天文普及事業は、新設の科学館(運営は民間に委託)に移管されました。昔プラネタリウムがあった郷土博物館の4階は、現在、千葉市の近現代史展示コーナーになっています。

で、私は星図コレクションも新しい科学館に渡ったものと思っていたのですが、多賀氏の文章を読むと、どうも違ったみたいです。多賀氏によれば、「天文普及事業は、科学館に移行したが、天文資料は、千葉市立郷土博物館にそのまま収蔵されている」とのこと。

でも、郷土博物館のサイト(http://www.city.chiba.jp/kyoiku/shogaigakushu/shogaigakushu/kyodo/kyodo_top.html)には、この星図コレクションのことが、どこにも出てきません。

しつこくリンクをたどっていくと、「平成19年度 第2回千葉市立博物館協議会議事録」というのに、このコレクションの処遇が説明されていました。(http://tinyurl.com/24ck897

岡本委員長: 天文関係の資料は、どうなりますか。
宮野部長: 天文資料は貴重な資料でございます。資料をA・B・Cと
       ランク付けし、Aランクは、美術館収蔵庫に保管し、B・C
       ランクは郷土博物館収蔵庫で保管します。科学館は、
       指定管理者で民間であり、また温湿度管理できる施設が
       ないので、移管しません。科学館が企画展等で必要なとき
       は貸し出す予定です。

コレクションを解体して、金目の物は美術館、そうでないものは郷土博物館のお蔵にしまいこんで、他所で企画展でもやるなら貸し出しましょう…そういう計画のようです。

上の文はちょっと言葉がきついかもしれません。
でも、私は千葉市のやり方に一寸小首をかしげたので、こういう言い方になりました。千葉市民でもない者が何を言うか、とお叱りを受けるかもしれませんが、しかし、上の方針は先人の努力に対する敬意が至極薄いように感じられますし、コレクションが有する天文資料としての一体性もほとんど顧慮されてないように見えます(そもそもA・B・Cって何でしょうか。換金価値だけだったら寂しい話です)。
さらに、積極的に公開する気もないとなれば、結局「死蔵」に近い形となるのではないかと恐れます。はたして千葉市民にとって、それが良いことなのか、他所者ながら気になります。

マニアにとっては垂涎のコレクションでも、行政にとってはそうでもないようで、そぞろ哀れを催します。

(多賀氏も黙して語らないので、内情は分かりませんが、現場の担当者と上層部との間で、相当意見の衝突があったんじゃないでしょうか。単なる憶測ですが。)

骨の館2010年09月21日 20時47分54秒

今日の絵葉書は、1846年に創設されたベルギー王立自然史博物館。
写っているのは「ベルギー産脊椎動物陳列室」の内部で、1910年代の光景です。

ダンディな髭の男性陣(何者?)の傍で一際目立つのは、1860年にベルギー北部の町・リールで発見されたマンモスの骨。
ウィーン、パリに続き、ここも見事に骨・ほね・ホネの部屋です。

   ★

それにしても、博物館にはなぜ骨があるのでしょう?

いちばん単純に考えると、拾った骨を並べたところに博物館ができたからじゃないでしょうか。ヴンダーカンマー趣味が盛んだったとき、いちばん手頃な、つまり保存が簡単で、見栄えのする「自然の驚異」が<骨>で、ヴンダーカンマーが博物館に衣替えした後も、そういう実際的な理由から、骨は愛好されたのかも。迫力があって、見栄えがする―これが初期の博物館では重要だったように思います(ひょっとしたら今も)。

もちろん、骨を見ればいろいろなことが分かります。分類学の基礎であるのはもちろん、骨から、その動物の生活環境や暮らしぶりまで分かります。

でも、それは骨を中心に古生物学が発達してきたことの帰結であり、それも結局、「骨は生体の中でいちばん残りやすい」という事実に由来するのでしょう。もし動物の身体の中で、内臓がいちばん残りやすかったら、博物館には内臓が並んでいたかもしれません。

明治科学の月影さやか2010年09月22日 21時43分12秒

今日は旧暦8月15日。
残念ながら全天雲に覆われて、今夜は月の見えないお月見です。
でもふり返れば、そこに真ん丸い月が。


本棚にかかっているのは、明治40年(1907)発行の学校掛図。
ラベルには「天文地文空中現象掛図 第一輯 六軸之内 五」とあって、天文・地学教材として作られた、シリーズ物のうちの1枚のようです。

明治時代の掛図は、後のものに比べて小さいと以前書きましたが(http://mononoke.asablo.jp/blog/2008/05/20/3531187)、実際この掛図もサイズは約86×56cmしかありません。

編纂は大阪教育社、著作発行・兼印刷者は、大阪市西区の「集画堂・吉江治平」となっています。集画堂(大阪集画堂)は、教育用掛図の古い版元で、戦後も昭和30年頃迄まで存続していましたが、その後廃業したのか、消息を聞きません。


月の海や光条の表現が独特で、ザラザラした砂目石版による表面の陰影とも相まって、何とも不思議な表情の月です。おそらく何か外国から来た元絵があると思うんですが、いまだに見当がつきません。


ちょっと画像をいじると、いっそう幻想的な雰囲気に。
(画面の輝度を調節すると、きれいな満月が浮かび上がります。)


明治の科学少年の目には、名月がこう映ったのかもしれません。

お知らせ2010年09月24日 22時31分21秒

昨日早朝の落雷でADSLモデムが破損。
先ほどようやく復旧しました。

頭と部屋の中が片付くまで、メール、コメントへのお返事はもうしばらくお待ちください。よろしくお願いいたします。

Planetarium Bar …グラスに落ちる満天の星2010年09月25日 11時11分09秒

先日話題にした「天文BAR」。
その際、「日本には、ありそうで無い」と結論付けたら、実はやっぱりあったのでした。
それどころか、今後はメジャーな存在になりそうな気配も。
(この情報はコメント欄で、とこさんに教えていただきました。ありがとうございました。)

   ★

まず1軒目は、港区白金台にある、ずばり「プラネタリウムBAR」という名前のお店。
 

どんなお店かは、サイト(http://www.planetarium-bar.com/index.html)を見ていただければ、一目瞭然ですが、一応メモ書きしておきます。

★プラネタリウムBAR
 東京都港区白金台4-9-23 ツツイ白金台ビル5F
 OPEN19:00~27:00(日祝日は24:00)
 年中無休
 

店内には2台のプラネタリウムが備わっています。
1台は、プラネタリウムクリエーター、大平貴之氏製作の『MEGASTAR ZERO Platinum』。12等級の微光星までを含む、全天500万個の星が、天井いっぱいに投影され、お客さんは双眼鏡や星座早見盤を片手に、それを楽しもうという趣向。そしてもう1台は、コニカミノルタ社製『メディアグローブ』で、こちらは頭上にゆらめくオーロラなど、リアルな3DCG映像を店内のドーム天井部に映し出してくれます。
 

店の自己紹介には、「白金台からの夜景と満天の星空が特別な夜を演出します」とあって、何となくカップル限定みたいな印象も受けますが、まあそれはそれとして、なかなか素敵な店です。

それに、この店は見かけほど柔弱(失礼)ではありません。闘病中の子どもために、メガスター・ゼロの無料出張上映をしたり、日中、学校の課外授業のために店とプラネタリウムを無料開放したりと、ボランティア活動にも力を入れているのは立派です。(子どもたちは、肉眼の能力を超えた満天の星空と、大人のためのBARという、2つの異世界を体験できることになりますね。)

    ★

さて、もう1つの店は、羽田空港のリニューアルに伴い10月21日オープン予定の「Planetarium Starry Cafe」。新しい羽田空港新国際線ターミナルビルの5階に入るのだそうです。

とこさんに教えていただいた記事はこちら。
http://news.walkerplus.com/2010/0803/4/

「中でも、空港では初めてとなる最新型のプラネタリウムを導入したカフェでは、およそ4000万個もの星が輝く空の下、食事やお酒が楽しめるという。なんとも珍しいこの“プラネタリウムカフェ”ももちろん飛行機に搭乗する予定がなくても入れるので、デートスポットとしても最高だろう。」
 

やや、ここでもカップルでの利用が推奨されていますね。
確かに、誰かと一緒に星を見上げることで、心の距離がグッと縮まることもありそうです。「宇宙の広大さに比べ、ヒトはあまりにも小さい。けれども、その小さなもの同士が、今ここで同じ時空を共有し、無限の宇宙と向き合っている。」 そんなイメージが、目の前の相手をとても愛しいものに感じさせるせいかもしれません。

できれば、プラネタリウムに感動した二人が、いつかリアルな満天の星を見に行くことを囁き合ってくれたら、天文ファンの拡大にもなってよろしかろうと思うのですが、まあ、それこそ余計なお世話というものですね(笑)。

月は空をすべるように2010年09月26日 17時19分48秒

今年はお月見ができませんでしたが、代わりに昨夜はもの凄い月でした。
空気が澄んでいたせいでしょう、濁りのない銀色の月が皓々と冴えかえり、目に眩しいぐらいでした。

      ★     ☆     ★


↑は、1920年代とおぼしい古い硝子スライド。
シカゴ大学ヤーキス天文台が撮影した、月の出の連続写真が元になっています。

 
窓辺に置けば、小さな風景の中を、小さな月が転がるように昇っていくのが見えます。
 
(画面拡大)

ヤーキス天文台は、シカゴから北西に約100キロ、イリノイ州からウィスコンシン州に入ったところにあります。最近リゾート開発でもめているようですが、昔はさぞ静かな場所だったでしょう。

澄んだ空と、黒い木々と、明るい月。
ジェネヴァ湖は月光を受けて、白く輝き…なんだか夢の中で見る景色のようです。

Lake Lunacy2010年09月27日 21時32分11秒

しとしとと降る雨。秋も急速に深まりつつあります。

  ★

昨日のスライドと似た趣の絵葉書を1枚載せます。
米国ミネソタ州のミルトナ湖にて(1908年)。

言葉は不要のアーティスティックな作品ですが、なんだか月も、雲も、湖面も美しすぎて、ちょっと怖いような気がします。ふらふらと湖に吸い込まれて死者が出るのは、きっとこんな晩じゃないでしょうか。