我が国の輸入市場の現状と課題 (嘘)2011年02月19日 17時28分22秒


化石の話はちょっとおいといて、今日は陰気なブツクサ話です。

日本のヤ○ーオークションなどで、天文古玩まわりの品、たとえば古い星図とか、リプロの天球儀とかが売られているのを折々目にします。そういう品が元気よく流通するのは、良いことだと思いますが、驚くのはその値段。目をこすってもう1回よく見ても、やっぱりビックリ価格で、海外の相場(送料込)の3倍から5倍はざらで、中には明らかにゼロが1つ多いと思えるものもなくはない。

他人様の商売をとやかく言うつもりはありませんが、つもりはなくても、これではつい言いたくなろうというものです。昔のように直接現地で買い付けるしか手がない時代だったら、利潤の他に経費(アゴ足代)がかさんだので、それで、まあ適正価格だったのかもしれませんが、今のご時勢にあまりと言えばあんまりな…。

あるいは、海外の価格と比べるよりも、古物業者だったら、売り値と買い値(下取りや買い戻しの金額)の差を比較すると、どれだけ良心的な業者さんか分かるような気もしますが、実際どうなんでしょう。「いえいえ、手前どもでは買い取りはしておりませんで」と言われるのであれば、ハナから話にならない。

基本的に「買う気がなければ、商売の邪魔だ。サア、行った行った」の世界だとは思いますが、何となく釈然としない。うーむ…冷静に考えると、「マーケット」と言えるほどの需要もない、ニッチ的商売なので、業者間に競争原理が働かないのが、最大の問題かもしれんなぁ…(ブツブツ…)

コメント

_ S.U ― 2011年02月20日 09時52分50秒

>「マーケット」と言えるほどの需要もない...競争原理が働かない
 うーん。消費者からいうと「高い物は買わない」というのがもっとも簡単な市場操作なのですが、もともと売れないものなので売る側には痛くもかゆくもないわけですね。

 こういうものは、何らかの事情で(または事情もなく)破格に安い値段をつけている売り手さんを努力して探して、そこから買って「安く買った自慢」をネットで発信し続ける地道な作戦が必要なのではないでしょうか。安くで値打ち物を買うと他人には値段を黙っている人が多いですが、あれは長い目で見ると良くないです。

_ 玉青 ― 2011年02月20日 10時53分08秒

記事を書いてから思い直したのですが、実は件の売り手の方は、業者さんではなくて、何らかの事情から、手持ちの品を処分されているだけなのかもしれません。

だとすれば、ご本人は購入当時の価格(レート)にもとづいて値付けをしているだけで、馬鹿高い値段になっているという自覚はないかもしれず、それを一方的にあしざまに書いた非礼はお詫びせねばなりません。

…と釈明した上で、天文関連に限らず、やっぱり故意にやっているとしか思えない売り手も中にはいるので、そういう人には、石門心学流の「真っ当な商道徳」ということを、今一度考えてほしいと思います。

>破格に安い値段 … 「安く買った自慢」をネットで発信

むむ、ここは思案のしどころです。破格値よりは、「適正価格」が周知されるような工夫が欲しいですね。デフレスパイラルのようになってもいけませんし、なにより他人の「安く買った自慢」は、ちょっと健康に良くない場合もありますから(笑)。

_ S.U ― 2011年02月20日 17時41分33秒

>デフレスパイラル
 「価格.com」が出来たときは、デフレスパイラルになるのではと心配しましたが、最近はどこともツブが揃うようになったと思います。でも、市場原理が働かない分野にはそれも関係ありませんね。

>健康に良くない
 これは、すみやかな回復が見込めない事態すら想定されます(笑)。
 星図や天球儀を「ヤ○オク」に出すとなると、売り手も、実用、研究用、インテリア、ご贈答、...と、蒐集家以外の買い手も考慮されて適正価格をつけようという意志を鈍らせるのかもしれない、と愚考いたしますが、いかがでしょうか。

_ 玉青 ― 2011年02月20日 23時20分16秒

「適正価格」とサラッと書きましたけれど、これは得体の知れない妖怪のようなものかもしれません。確かにその時々の「相場」というのがあって、それを以て「適正」と言うのが普通でしょうが、でも「相場」なるものの根拠もひどく茫洋としています。需要と供給の関係に加えて、更に何かプラスアルファの部分がある気がします。言うなれば、売り手の眼力と買い手の眼力が、ハッシとぶつかった瞬間に生じる、一種霊妙な気韻と申しましょうか…(←最近、“健康に良くない経験”をしたせいか、だいぶ頭がイカレてきたようです。どうぞ無視して下さい。)

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