洛中洛外銀星絵巻 ― 2011年05月17日 00時00分36秒
京都で「夜空の標本箱」というイベントが行われることをお知らせしたのは、もう半年も前のことです。
■洛中に星を祀る…イベント「夜空の標本箱」
http://mononoke.asablo.jp/blog/2010/11/13/5500622
(最終日は今月28日(土)です。公式サイトはこちら。
なお、6月11日からは新イベントも予定されているそうです。)
この企画、京都というロケーションで星に親しむという点に、とても床しいものを感じました。そして、昨日また京都と星に関する素敵なお知らせをいただいたので、こちらもご紹介します。
千年の王城の地で、天文学の古跡を足でたどるという心躍るツアーです。
主催はNPO花山星空ネットワーク、共催者として京大理学研究科付属天文台が名を連ねています。
今回用意されたコースは、「明月記コース」、「京大コース」、「花山コース」の3種類。例えば明月記コースの内容を引用させていただくと、
晴明神社から御所・冷泉家前を経て出町柳まで平坦な道を約3時間で歩きます。平安時代の天文学者・陰陽師である安倍晴明の皆既日食やハレー彗星の観測記録、彼が使った式神やそれに因む一条戻り橋の伝説などをご紹介します。また藤原定家の随筆集『明月記』に記録されている超新星爆発、その記録に関連して星の最期・中性子星・パルサーなどについて解説します。古典文学と現代天文学を融合させながら天文コースを巡りましょう。
…という具合。
平安・鎌倉の古跡ばかりでなしに、京大コースや、花山コースでは、東京とはまた別の道筋で発展を遂げた京都の近代天文学の歩みを振り返る内容が盛り込まれています。
(↑京都帝大理学部天文台。大正14=1925年竣工。なお、京大のもう1つの主要施設、山科の花山天文台は、少し遅れて昭和4=1929年の完成です。)
★
とても心そそられますが、そう簡単に京都まで行けないという方も多いでしょう。
取りあえず、私は想念の京都天文ツアーに参加することにしました。
他にも参加を希望される方がいらっしゃいましたら、明日深夜0時に、想念の中で京都御所・清涼殿前に集合してください。
庭前の呉竹・河竹の葉を透かして、涼しげな銀河を仰ぎ見ながら、先年の客星について天文博士の意見を聞き、「星はすばる、彦星、夕づつ、よばひ星…」と指折り数える女房と洒落た会話を楽しんだ後は、加茂の河原で「天鼓」の舞を堪能し…
(雨天決行。想念の中では常に満天の星空ですから。)
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