Adler at Night2011年05月21日 11時11分34秒



ぽつんと灯る街灯。
それに照らされて、深い陰影を見せる街路樹。
その脇を、サッと光の尾を曳いて走り去るバス。
ライトアップされて、静かに存在を主張するドーム。
そして、それら全ての上に、ゆったりとした夜の雲と、やさしい表情の月。

“世界で最も絵になるプラネタリウム”、シカゴのアドラーの夜景です。
題して「ハーベスト・ムーン」、日本風に言えば「中秋の名月」。

もとは通信社が配信した報道用写真ですが、撮影者は明確にアートを狙っており、しかもそれが成功していると思います。(写真の高さは25センチ)

裏面には以下のようなクレジットが貼付されていました。


ハーベスト・ムーン:  アドラー・プラネタリウムの上にかかるおぼろ月。その姿は、毎日星たちがパレードを繰り広げる円屋根の内部から浮び出たように見える。
サンタイムズのカメラマン、ジーン・ペセックは、愛機に望遠レンズを取り付けて、この見事なシーンを捉えた。」  (サンタイムズ、1963年10月10日)

   ★

この写真を見ていると、何だか音楽が聞こえてくるような気がします。

たとえば、ジャズの名曲 Round Midnight とか、
http://www.youtube.com/watch?v=td3SE3zEVP0
あるいは、シナトラが歌う Fly Me To The Moon とか。
http://www.youtube.com/watch?v=oCW9Hey6IVY (歌詞付き)

皆さんの耳にも聞こえますか?それはどんな音楽でしょう?

コメント

_ (未記入) ― 2011年05月21日 13時52分55秒

玉青さん、こんにちは。タルホから始まっている創作シリーズが、とてもいいです。このままブログに埋もれていくのはもったいないので、同人誌でも一冊どうですか。少し悲しげで幻想的なところは、ムットーニ(日本人の児童人形師)の世界を思わせます。静かなジャズが似合いますね。

_ たつき ― 2011年05月21日 13時54分23秒

いまのコメントは たつき でした。ごめんなさい、名前が未記入でした。

_ 玉青 ― 2011年05月22日 10時45分53秒

ありがとうございます。
まあ、このブログ自体が同人誌みたいなものですから…。
(ひとり同人誌です;)

ときに、児童人形師(怪しい・笑)、もとい自動人形師のムットーニさん。
その作品を生で拝見したことはありませんが、プラネタリウムをテーマにした作品はあるんでしょうか(ありそうですね)。あれば是非拝見したいと思います。というか、ムットーニさんのお名前を聞いて、私の頭の中では既にいろいろな「作品」が動き始めていますよ!(^J^)

_ たつき ― 2011年05月23日 09時11分38秒

玉青様 児童人形では別路線になってしまいますね、何度もすみません。ムットーニさんは御存知でしたか。私も映像でしか知りませんし、プラネタリウムという作品があるかは知りません。ただ、彼の作品の舞台は、たいていが夜で、月と星は欠かせません。それで連想してしまったのだと思います。星空とショートストーリーが共通しています。
それでは。

_ 玉青 ― 2011年05月24日 20時18分41秒

ムットーニさんは、私もまったく知らなかったのですが、以前このブログを訪問された方に教えていただいて、その一端を知ることができました。
たつきさんもそうですが、ここを訪問される方にはムットーニさん惹かれる方が少なからずいらっしゃるようです。ええ、もちろん、私もそれ以来大いに惹かれています。

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