レンズ夜咄(よばなし)2011年07月04日 21時09分22秒

写真を撮ったついでに、これまであまり取り上げなかったようなモノを載せます。
写真は、以前、何の気なしに買ったジャンク・レンズ。

両凸レンズ、両凹レンズ、凸平レンズ、凸凹レンズ。
それぞれに自己を主張するガラス塊。

反射と屈折。

おぼろな輝き。

レンズはときに外の世界をすっかり閉じ込めてしまいます。

試しに4つのレンズを重ねてみました。

そっと覗きこむと、たった1つの照明が、無限に反照しています。

さらに近づくと、レンズはまるで漆黒の瞳のようです。
灯が続くその奥に、人間の知らない異世界が広がっている…

(記事を書ききながら、江戸川乱歩の「鏡地獄」を思い浮かべました。)