人体模型の現在(いま)2012年02月06日 19時47分21秒

机の上を片付けていたら、去年の新聞の切り抜きが出てきました。
メーカーが語る、当代の人体模型事情。
元記事は、朝日新聞 2011年11月3日朝刊。

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学校モノがたり/人体模型さわって学ぶ

 夜になると校舎内を歩く。ときどき「本物」が交じっている―。都市伝説ならぬ学校伝説の筆頭格といえば、理科室のあの人、人体模型だ。

 内臓系と骨格系がある。どちらも現在は多くが外国製。学校向け価格は4万~50万円で、国産は高め。理科室に住み始めた歴史は長く、精密機器メーカー島津製作所の創業記念資料館(京都市)によると、明治20年代には学校向けに造られていたようだ。

 教材会社アーテック(大阪府八尾市)によると、素材はプラスチック。骨格の場合、例えば肋骨は25パーツに分けて金型を作り、溶かして流し込む。留め合わせて完成だ。
 小学校では4年生が関節の動きを勉強する。なるほど、精巧な腕の動き。ん? 手首はありえないぐらい反りますね。「ひじの部分で学ぶので…。そこはご愛敬」と藤原悦専務(40)。
 同社では160センチ、85センチ、42センチを用意する。最近はグループ学習向けの小型が人気。「大勢を前に解説する形は古いんです。一人ひとりがさわれる方が記憶にも残ります」

 ところで、昔から気になっていたこと。モデルは男?それとも女? 答えは「どちらもいる」。アーテックの場合、すべて女性。たたずむスペースが小さくて済むのが理由だとか。 (山下知子)
 
工場で出荷を待つ人体骨格模型 =中国浙江省、アーテック提供

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上の写真、まるでダンス・マカブル(死の舞踏)の出を待つ亡者の群れのようですね。
まあ、何にせよ、人体模型も世につれ…の感が深いです。
今では、愛すべき骸骨たちも海外での生産が主で、しかも大型の模型は流行らないとは知りませんでした。

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「どうだい、君はもう古いんだそうだ。」
「ふん、別に否定はせんよ。まあ、せいぜいお互い『古い』と書いて『美しい』と読むことにしようや。」

彼はそう言って、薄闇の中、カラカラと哄笑するのでした…