切り取られた大地…地学模型のはなし ― 2012年05月03日 17時39分04秒
風薫る五月。庭のコデマリやノイバラにも愛らしい虫たちが訪れ、子どもの頃に味わった自然観察の興趣が、いっときよみがえります。
今年は突発事態続きで、連休中も心が休まりませんでしたが、ようやく昨日で一段落したので、連休の後半はゆっくり骨休めをしようと思います
今年は突発事態続きで、連休中も心が休まりませんでしたが、ようやく昨日で一段落したので、連休の後半はゆっくり骨休めをしようと思います
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さて、前回のつづき。
地学模型の魅力というのは、一種の「神の視点」にあると思います。巨大なスケールの世界を、掌(たなごころ)に照らして見る快感といいますか。
まあ、たなごころに照らすには一寸かさばるので、普段はお蔵入りしているのが不憫ですけれど、こうして改めて眺めると不思議な美しさがあります。
これは成層火山模型で、モデルとなっているのはもちろん富士山とその周辺地形。
こういうのは、地理の時間にも習った記憶がありますが、ラベルを見るとやっぱり理科教材で、昭和44年の夏休み中に購入したものであることが分かります。お値段は4,270円也。
こういうのは、地理の時間にも習った記憶がありますが、ラベルを見るとやっぱり理科教材で、昭和44年の夏休み中に購入したものであることが分かります。お値段は4,270円也。
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「巨大なスケールの世界」と上で書きましたが、それは空間ばかりでなく、時間的スケールについても言えます。
たとえば、この模型は3段重ねになっていて、水理作用による大地の変化を、時間軸に沿って眺めることができます。上から幼年期、壮年期、その下はラベルがはがれていますが、おそらく「老年期」でしょう。
表面がボロボロなのは、素材が樹脂ではなく、木と紙塑(一種の紙粘土)製だからで、購入年代も昭和30年と、他のものよりも一層古い時代の品です。
(雄大な大地のドラマを愛でつつ、さらにこの項つづく)
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