世界最小の星座早見盤(後編)2012年12月06日 20時15分56秒



アストロデアを素材にした、ウォッチのクロック化。
そのための専用の置き台を作ることにしました。時計の右側に見えるのがそれです。


ありあわせの木切れ(60ミリ角のキューブを半分に切った三角柱)に、彫刻刀で時計の形のくぼみを作って、色を塗っただけのもの。



ここに時計をはめ込むと、机の脇にもちょこんと置けるクロックになります。


埃よけに、65ミリ角のアクリルケースに入れたら、ピッタリはまりました。

…とは書いてみたものの、こうして見ると、つくづく自分は不器用だなと思います。
頭の中にあったイメージは、もっとスマートなものでしたが、出来上がりは「雑な民芸調」。さすがに恥ずかしいので、今日は画像サイズが小さめです。
ただ、アイデアは悪くないと思います。器用な人が丁寧に仕事をすれば、もっと見栄えのいいものができるのでは。

【付記】

シチズンのコスモサイン登場から、アストロデア出現直前までの、天体モチーフの腕時計をレビューしたページ(by くまやす様)を拝見しました。この世界もなかなか奥が深いようです。そして、時計は時計で又いいものだと考え直しました。(でもやっぱりコレクションはしないでしょう。)

くまこれ:月の時計・星の時計
 http://www.kuma-kore.com/kuma_colle/cosmosign/cosmosign.html

コメント

_ astray ― 2012年12月06日 22時03分23秒

虫眼鏡があると尚良いかも ^_^;
アストロデアには、専用のが付属してたよーな。。。

_ 玉青 ― 2012年12月06日 22時42分51秒

専用ルーペを私も楽しみにしてたのですが、前にも書いたように、何も付属品のない状態で売られていたので、こればかりは手元のルーペで代用です。(^J^)

_ S.U ― 2012年12月07日 06時31分02秒

 ちょっと天文プロパーな話題とはずれると思いますが、前世紀に腕時計が普及し始めて、コスモサインが出る頃までは、腕時計のデザインは多様化をたどる一歩でした。手頃な値段でバリエーションを楽しめるウウォッチというのもありました。しかし、最近は、一般の人は液晶デジタルでも時間がわかれば十分というのがほとんどでしょう。携帯電話を持っているので腕時計を持たない人も増えています。

 いっぽうの携帯電話のほうですが、こちらは数年前にはいろいろな外観デザインのものが出ましたが、昨今のスマホは外観デザインとしてはまことに没個性のものとなりました。携帯電話は腕時計とは逆の進化をしているように思いますが、このまま進むとも思えません。今後はどうなってゆくのでしょうか。このへんが先読みできれば一儲けできるのかもしれません。

_ S.U ― 2012年12月07日 19時38分17秒

しょうもないタイプミスですが、ウウォッチ→スウォッチです。

_ 玉青 ― 2012年12月07日 20時03分44秒

これは興味深い話題。
この問題を考えるときにパッと思いつくのは、進化学でいう適応放散の考え方を、身近な機械類に当てはめるとどうなるのかな?という視点です。

正確な理解ではないかもしれませんが、生物進化の場合は、環境内の生態学的地位(ニッチ)が多様であればあるほど、多様な種の存在が許容され、長いスパンの中では、各ニッチに対応した種が、半ば必然的に生じると考えられているのではなかったでしたっけ。大雑把にいうと、種の多様性は環境(物理的環境や捕食-被食関係の網の目から成る生物学的環境)の多様性に比例するということでしょう。

そこから類推すると、腕時計が活躍する(した)環境は豊かであり、携帯のそれは貧弱だということになります。この場合の「環境」は「ニーズ」と言い換えてもいいのでしょうが、これはなかなか考えさせられる点ですね。

もちろん、今後「みんなと同じスマホではつまらない」というニーズが生まれれば(早晩それは必ず生まれるでしょう)、そこに新たなニッチが生じて、携帯は再び多様性を獲得することになるのでしょう。
とはいえ、実際どんな形態・機能のものが生じ、生き残るのかは、上のような「後付け」めいた理解からは予測がつかないのが、ちょっと弱いところです。

まあ、インダストリアルデザインを手掛ける人に言わせれば、実用的な機械には「用の美」があって、機能を追求すれば自ずと1つの型に落ち着くのだ…ということになるかもしれませんが、ただ人間のニーズは必ずしも「用の美」至上ではない、というのがポイントのように思います。

(うーん、勇んで書いているうちに、自分でも論旨がぼやけてきました…)

_ S.U ― 2012年12月08日 06時03分33秒

いつもながら、丁寧なご考察と興味深い解説をありがとうございます。これは商品開発や経済学に相当するテーマだと思いますが、モノに執着する方々には捨て置けない点だと思います。

 「ニッチ」というのは元来は生態学用語なのですね。すっかり「スキマ商品」のニーズのことだと思っていました。でも、「三年一昔」ではありませんが、最近はスキマ商品もあまり聞かなくなりました。「ベンチャービジネス」もあまり聞かなくなり、商品開発の世界はまた寡占状態に戻りつつあるように感じます(目に見えないところの部品や材料開発などではニッチやベンチャーが活躍しているのだとは思いますが)

 さて、時計の件に戻りますが、時計は、外観や機能の違いが顕著でないのに3桁~4桁の価格の開きがある物が共存しており、どちらも売れているという不思議な現象があります。やはり「商品生態学」的にそうとう特殊な物のように思います。

 おそらくスマホも将来的には、超有名企業CEO特注仕様というような価格が2桁くらい違うのが一般向けに販売されるのではないかと思います。でも、どこで差をつけるのかはわかりません。宝石や貴金属をあしらったり、計算機としての性能が何十倍も優れている、というのは現実的でないし、仮にそうなっても携帯電話としては特に優れモノとは思えないので、内部が超一流職人による手作りハンダ付けとかでしょうか。

_ 玉青 ― 2012年12月08日 09時07分56秒

>外観や機能の違いが顕著でないのに3桁~4桁の価格の開きがある物が共存

まことに。しかしS.U大人の前ながら、衣・食・住を問わず、これはむしろ普遍的な現象ではありますまいか。例えばお酒なども、「機能」は同じなのに、なぜあれほど値段に開きがあるのか…とか。(笑)
やはり、ここは価格よりも、S.Uさんが1つ前のコメントで書かれたように、デザインの多様性に注目した方が面白いかも。つまり、同じ機能・同じ価格帯における外観のバリエーション如何という観点です。

で、昨日は話を面白くしようとして、無理やり生態学云々とか持ち出してみましたが、論としては今一つ成功しなかったので、ひとまずその件は脇に置きます。

時計とスマホの違いは何か。
上で「衣食住」と書いてふと思ったのですが、要は、前者はファッションであり、後者は実用品であるというのが、最も大きな違いではないでしょうか。そしてスマホは実用品であるが故に、「用の美」に収斂したと。まあ、スマホで自己表現しようという人もいるかもしれませんが、2012年現在においては少数派のような気がします。

そして、時計がファッションたりえたのは、「常に人の目に触れる」という、いわば偶然的な要素によるのものであり、「常に人の目に触れるものは必ずファッション化する」というのが人間世界の法則なのかもしれません。衣服を筆頭に、髪型、自動車、建物…そういった並びに腕時計も位置するのでしょう。(したがって、下着は上着よりも、置時計は腕時計よりもファッション化の度合いが低いという結果が生じるわけです。)

上記のことから、スマホ(や他の物)のバリエーション・ニーズを高め、買い替え需要を喚起するには、スマホを「アウターウェアラブル(そんな語があるかどうか知りませんが)」なものにするのが捷径だ、という処方箋が得られます。

…うーむ、確かに天文プロパーな話題からはだいぶ遠くなりましたね。(^J^)

_ S.U ― 2012年12月08日 16時27分56秒

>例えばお酒など
(笑)あれはおなかに入ってしまったら、あとは酔っぱらうだけで区別は付きませんな。

>時計がファッションたりえた
 紳士用高級腕時計も、スーツの袖に隠れてしまうともうこれ見よがしに腕まくりするわけにもいかない、ファッション性と自己満足の微妙なバランスに成り立っているモノだったのかもしれません。あまり現代向きではないかもですね。

_ 玉青 ― 2012年12月08日 19時12分23秒

さあて、熱いのを腹に入れたところで、ちょいと河岸を変えますか。(笑)

_ 時空のトンネル ― 2015年01月23日 22時50分05秒

いつも探し物をしていると天文古玩さんのページに行き着きました。どのページも興味深く見ておりいつかメールを出してみようと思っていました。今日何気無く色々なページを無差別に綴っていたらこのページに私の作品が載っていたのを発見し!!嬉しくてメールしています。時計の横に乗っているガラスの卵はどなたかにいただいたものかなとか思いを巡らせています。今、天体をモチーフにした新しいガラス作品に取り組んでいて参考にさせて頂いてます。これからも楽しみにしています。

_ 玉青 ― 2015年01月24日 00時21分09秒

これは!!!
まさに時空のトンネルを抜けて、不思議な邂逅を果たした気分です。
今も座右に置いている素敵な「卵」は、もちろん自ら購入したもので、すでに記事にも書かせていただいています(http://mononoke.asablo.jp/blog/2010/09/07/5335878
それにしても、「宇宙卵」にインスパイアされて記事を書き、それがまた他のガラス作品に転生するとなると、この螺旋構造の不思議さをいったい何と形容すればいいのか…僭越ながら、そんな気分でボーっとしています。

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