「ジョバンニが見た世界」 アゲイン ― 2012年12月07日 19時45分08秒
(シャルトル大聖堂のステンドグラスに描かれた射手座。1220年頃。
出典:http://www.fotopedia.com/items/flickr-2950383981)
出典:http://www.fotopedia.com/items/flickr-2950383981)
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』には、読者の憧れを誘う、魅力的な天文アイテムの数々が登場します。
例えば、冒頭の「午后の授業」の章。
そこには、巨大な黒い星座掛図や、壮麗な銀河の写真を載せた重厚な本、光る砂粒の入った凸レンズ型の銀河模型などが、静かなトーンで描かれています。
あるいは、第4章「ケンタウル祭の夜」に登場する時計屋の店先。
そこには、アスパラガスの葉で飾られた黒い星座早見盤、黄金色に輝く望遠鏡、色とりどりの宝石を星のように乗せて回る青いガラス盤、神話世界そのままの華麗な星座絵が、鮮やかにディスプレイされ、ジョバンニの心をすっかり奪ってしまいます。
そうした涼やかな、あるいは華やかな品々を、この現実世界に探し求めるという天文古玩オリジナルの企画が、「ジョバンニが見た世界」という連載記事でした。
過去の一連の記事は、左のカテゴリ欄から「宮澤賢治」というタブを見ていただければ、そのあちこちに散らばっているはずです(あるいは、「ジョバンニが見た世界」をキーフレーズに、ブログ内検索をかけていただいた方が手っ取り早いかもしれません)。
これまで何度も書きかけては中断を繰り返してきた、この企画。
頓挫の原因は、やはりぴったりのイメージのものを見つけるのが大変だ、ということに尽きると思います。無理やりこじつけてはみたものの、後が続かない、そこで筆が止まってしまう…ということの繰り返しでした。
しかし、今年に入ってから、いくつか「これは!」というものを見つけたので、おずおずと連載を再開します。もちろん、また中断するかもしれませんが、ここまで来たら焦らずに、続けられるところまで続けます。
(以下なんとなくスタート)
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