ジョバンニが見た世界(資料編)…プラネタリウム番組から2013年01月07日 16時57分04秒

プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」がYouTubeにアップされているのに気付きました。これまで予告編や、一部は見たことがあったのですが、全編見られることには気が付きませんでした。アップされたのは2011年6月ですから、ずいぶん迂闊な話です。

(別ウィンドウでご覧ください。http://www.youtube.com/watch?v=RhERGX6kZvo

久しぶりに見て、とても懐かしかったです。
と同時に、現在続けている「ジョバンニが見た世界」的観点から、改めて細部の小道具に注目してみて、とても興味深く思ったので、今後の考証の参考として、いくつかイメージを切り取ってみました。




「午後の授業」で使われた星座掛図。一番下が天の南極。その少し上の黄道南極を中心に、座標線は黄緯・黄経が使われています。
方形星図でこういう表現は珍しいし、ましてや学校教育で使われる掛図としては異例です。モデルとなる図の存在は不明ですが、そのヒントは下述。


同じくレンズ型の銀河の模型。番組では、中の光る粒が美しく回転します。


以下、時計屋の店先から。赤い眼が動くふくろう時計。



宝石を載せて回る青いガラス盤。これは美しいデザイン。現実に在ってほしいです。なお、中央に薄青く見えているのは、ガラス盤を支え、かつ回転させている台座です。


星座早見盤。日本天文学会編の星早見見をそのまま登場させています。表記もすべて日本語。



「黄いろに光って立ってい」る「三本の脚のついた小さな望遠鏡」。
合焦ノブの後ろが、さらに2段伸縮になっているように見えるのは、やや不合理?


「いちばんうしろの壁に」掛かる「空じゅうの星座をふしぎな獣や蛇や魚や瓶の形に書いた大きな図」。
何となくモデルが分かりそうで分からないのが悔しいですが、よく見ると、これは午後の授業で使っていたのと同じ図です。たぶん、この図を下敷きにして、午後の授業の掛図が制作されたのではないでしょうか。

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さて、「時計屋編」の考証も、上の最後の2つ、望遠鏡と星座図を残すのみです。
ジョバンニが見た世界にどこまで近づけるか…?