ジョバンニが見た世界(番外編)…活版所(5) ― 2013年05月24日 05時45分32秒
「活版所(4)」に登場した印刷所は、さすがに大きい気がしたので、もうちょっと小ぶりの印刷所を…と思い、前回の記事でもそう書きました。が、手元の画像を見ると、結構大きめのものが多いです。「工業化の進展とともに、印刷所も資本集約型の様相を帯びるに至ったか…」と、最初は思いました。でもよく考えたら、わざわざ絵葉書にするぐらいのところは、大きくて当たり前です。
ジョバンニのバイト先は「大きな活版処」だから、大きくてもいいのですが、同じ「大きい」のでも程度があるし、やっぱり数として多かったのは、あえて絵葉書に写らないような、小規模な印刷所だったろうと想像します。
したがって、以下の画像が、ジョバンニの活版所を考える上で、どの程度参考になるかは分からないのですが、重厚な機械の表情が面白いし、少なくとも当時の印刷技術の一側面を伝える参考資料として貼っておきます。(いずれもネットオークションからの借用画像で、少し画像をいじってあります。)
(*「Echo du Nord」紙の、植字・組版作業。1910年前後)
(*同じく「Echo du Nord」紙の、印刷工程。1900年頃)
(*1925年の消印がある絵葉書。仏エルブフにあるAllain 社の光景。当時は印刷事業以外に文具・事務用品の卸などもやっていた会社らしい。)
(*1908年の消印有。パリで発行されていた日刊紙「LE PETIT JOURNAL」の印刷部門の光景)
(*1920~30年代。仏ヴェルダンにあった出版社、H. Fremont et filsの絵葉書)
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ジョバンニの姿を求めて、「活字や印刷機のある光景」をもうちょっと探ってみます。
(この項さらに続く)
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