「賢治缶」 改め 「賢治の抽斗」 (第2夜)…鉱物カード2013年06月20日 20時55分31秒

<賢治モノ>を、あの小さなチョコ缶にギュッと詰め込むことは諦めました。
しかし、ジッと考えているうちに、それ程かさばらないモノで、賢治の世界を表現するのも、何となくできそうな気がしてきました。

題して「賢治の抽斗」。まあ、ひきだしぐらいなら何とか…という目論見です。

こういうのも凝りだせばキリがありませんが、さしあたり<鉱物><天体><音楽>
<宗教>とサブテーマを決めて、それぞれ賢治っぽいものを選ぶことにします。

   ★

まずは子ども時代のあだ名、「石っこ賢さん」に敬意を表して鉱物モノから。

何と言っても、賢治は鉱物に終生関心を持ち続け、その美しさを透き通った文章で謳いあげ、さらには石を仕事にしたぐらいですから(=東北砕石工場技師)、賢治の抽斗に鉱物はなくてはならぬ存在です。

とはいえ、鉱物標本をぎっしり並べたら、それだけで抽斗の底が抜けてしまうので、ここでは賢治さんに、こんな品を贈りたいと思います。


↑の写真は、鉱物トランプ…といっても、いわゆるトランプではありませんが、一種のゲームカードのセットで、1953年に、当時の東ドイツで作られたものです。


登場する鉱物は全部で32種。


ドイツ語なのでよくは分からないながらも、ゲームの説明書き(らしい)。


印刷はちょっと暗い色調で、鮮麗さには欠けますが、何となくそこに古びた趣があるような気もします。


鉱物をテーマにした、この種のカードは(特にヴィンテージ物となると)比較的稀ですし、賢治さんだって、これだけ沢山の鉱物に囲まれれば、決して悪い気はしないはずです。

(この項つづく)

コメント

_ jjr1712 ― 2013年06月21日 17時19分00秒

「石っこ賢さん」は我々地学趣味人にとってもよく知られています(ただ、彼の著作となれば???ですが…)。ま、我々のいわば一つの聖地「長瀞」のスティルプノメレン(別称「虎岩」)への思いや、北上川の「イギリス海岸」の話は何とかついていけるかな?
しかし…、いつも思いますが、玉青さんが紹介してくれるモノたち、いかにして入手したのか興味津々です。そしてそれぞれが実に味わい深い逸品ですねぇ!私もそういった空間があればなぁと思います。
あっ、そういえば先日ご紹介した「Sibora」に地質学関係の渋いポスターがありましたよ。もう唾を付けていますから、玉青さん、先回りしないでくださいよ(笑)

_ 玉青 ― 2013年06月21日 21時28分45秒

地学趣味に関しては、まったく何ですので(^^; どうぞいろいろご教示くださいませ。

>先回り

いやあ、他の方の「シマ」を荒らすことはしないので、どうぞご安心ください。
神戸はたぶん行けるとしても来年ぐらいでしょうね。

ところで、ここに出てくるモノたちですが、「ネトオク(ネットオークション)バカ一代」的生活を送っていれば、まあ大抵は手に入るものばかりで、本当の珍品(唯一無二の存在)は皆無と言っていいと思います。ポイントは「ねちっこさ」でしょうか。
うーん、その辺は、涼やかな理科趣味と背反する部分があるのですが…;

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