鉱石倶楽部幻想(3)…cafeSAYAへ(前編)2013年08月16日 21時19分56秒

『天体議会』に登場する「鉱石気倶楽部」のイメージを追って、cafeSAYAへ。

cafeSAYAは東京の隅っこの小さな町にある小さなカフェです。鉱物や理科的グッズや豆本、活字なども販売しています」と、サイトのトップページに書かれている通りの、愛らしい(そして不思議な)たたずまいのお店です。
 
(古い木の棚に並ぶ鉱物標本)

作中の鉱石倶楽部は、「鉱石や岩石の標本、結晶、化石、貝類や昆虫の標本、貝殻、理化硝子などを売る店で品揃えは驚くほど雑多で豊富」であり、「この倶楽部で一日じゅう暇をつぶす蒐集家のため、麺麭〔パン〕や飲みものを注文できる店台〔カウンター〕もあ」ると書かれていますが、cafeSAYAには、たしかにそれと通い合う風情があります。
 
(ここも鉱石でいっぱい)

他のお客さんもいらっしゃるので、店内全景を撮ることは控えましたが、テーブルは窓際に2つのみ。かつてはカウンター席もあったとおぼしいですが、現在はそこにも理化硝子や理科趣味アクセサリーが置かれ、もともと決して広くはない店内の商品密度は、驚くほど高くなっています。「机の脚の下や階段の下には未整理のまま、荷箱に入れてあるだけの鉱石や貝殻が、数えきれないほど放置」されている鉱石倶楽部さながらの様相も垣間見られます。

 (元カウンター?)
 
(鉱石ラジオあり、モルフォ蝶あり、「品揃えは驚くほど雑多で豊富」です。)
 
(店舗の一角で幻想的に光るガラス製インシュレーター。電灯線を配線する際に使われた、ヴィンテージものの絶縁用碍子(がいし)です。その色形からコレクターも多いアイテム)

(cafeSAYAさんについては、まだ書くべきことも多いので、以下に続きます)