製図の美学(1) ― 2013年09月07日 20時21分19秒
製図用具のカッコよさに続いて、それが生み出す図面そのもののクールな味わいに目を向けてみます。
今、手元に神門久太郎(かみかど・きゅうたろう)という、旧制二高(現・東北大学)の教授が編纂した『新撰 製図用文字及図譜集(全)』という、洒落た本があります。
東京の建築書院から出たもので、私が持っている第9版は、大正7年(1918)の発行ですが、初版はちょうど10年前の明治41年に出ています。
神門先生は、同時期に出た『実用製図学』の著者として、このブログには既出(http://mononoke.asablo.jp/blog/2013/09/01/)。
また、この図譜集自体、製図ペンによるレタリングの話題の際に、既に顔を出しています(http://mononoke.asablo.jp/blog/2013/08/30/)が、ここで改めてその全容を見てみましょう。
この表紙からしてどうでしょう。
ディバイダーが作る「製図の館」の表情に、早くも製図美全開の予兆あり。
ディバイダーが作る「製図の館」の表情に、早くも製図美全開の予兆あり。
くっきりとした箔押しの表紙は、造本的にも美しい仕上がりです。
内容は、欧文の各書体の書き方に始まって、測量図、機械図面、建築図面の模範例がずらりと並んだ、表題通りの本。
今日はちょっと風邪気味なので、その内容は追って画像を連ねてご紹介することにします。
(この項つづく)
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