占星術師の商売道具2013年12月05日 19時35分56秒

単なる物珍しさから、こんなものを買いました。
昨日のお母さんのデスクに乗っていてもおかしくない品。


ご覧のとおり、ホロスコープ作図用のスタンプです。これでポンポンと枠線を捺して、惑星の位置などを手で書き入れたのでしょう。大勢の顧客を相手にする、プロの占星術師が使った物かなと想像します。時代は不明、アメリカの業者から購入しました。


全体の大きさは21.5×14cm。かなり厚みのある板に、金属プレートが釘で打ち付けてあります。


ホロスコープの本体部分。まるで教会の薔薇窓のようです。
周囲の大円は天球を表現しており、左右が東西を、上下が天頂と天底を表現しています。すなわち円の下半分は地平線下の空。この図中にその人の誕生時点における各惑星の位置を書き入れて、あれこれするとその人の運命が浮かび上がる…という仕組みらしいです。


下半分には「火」「地」「風」「水」の4元素と星の配位を関連付けて、性格やら何やらをあれこれする表が付いています(文字が読めるように、画像を左右反転しました)。



古びた味のある印面細部。ちょっと謎めいた感じが漂います。

   ★

2013年12月某日某時某分、一人の異相の赤ん坊が生まれようとしています。
占星の術をよくする人は、この赤子の将来を占ってもらえないでしょうか。
顔を黒く塗りつぶされた、特定秘密保護法という禍々しい名前の赤ん坊の行く末を。


【2013.12.21付記】
 改めて見たら、一連の惑星が海王星(1846年発見)までで、冥王星(1930年発見)の表示がないことに気づきました。冥王星が占星術の体系に取り入れられたのがいつかは分かりませんが、このスタンプは戦前に遡るものと見て間違いなさそうです。