螺旋蒐集(6)…音響螺旋体 ― 2014年01月03日 09時50分33秒
多様な生物が螺旋を愛し、螺旋をその身にまとっている。ならばヒトだって…
と、身の内をしげしげ眺めたら、果たして1対の巻貝が頭蓋内に生息しているのを見出しました。
と、身の内をしげしげ眺めたら、果たして1対の巻貝が頭蓋内に生息しているのを見出しました。
その生息地は耳の奥。
洞窟のような耳道をたどり、鼓膜も越えたさらにその奥に巻貝は眠っています。
蝸牛(かぎゅう)。訓読みすればカタツムリ。
前庭や三半規管とともに内耳を構成する器官です。
ここから先はニューロンの世界。空気の物理的振動が「聴覚体験」へと変容する入口。この貝殻の奥で物質と精神がせめぎ合い、文字通りGHOST IN THE SHELLが跳梁するわけです。
この耳の解剖模型は中村理科工業(現ナリカ)製。おそらく1960年代の品。
(台座の「寄43-4」の文字は、昭和43年(1968)4月寄贈の意味でしょう。)
★
私の耳は貝のから
海の響をなつかしむ―
最近のコメント