お内裏様にもテルリオン ― 2014年03月02日 16時39分20秒
私は昔から小さいものが好きで、以前は浅草の観音様の近くにある「助六」で、いわゆる江戸趣味小玩具をよく買っていました。服部一郎さんの極小の屋台店や、杉立命光さんの手びねりの土人形など、昔は本棚に余裕があったので、ずらりと並べて悦に入ってたんですが、今はふたたびお蔵入りになってしまい残念です。
助六には小さな雛飾りも並ぶので、自ずとそういうものも買い込むことになり、季節になれば古い豆雛と並べて飾っていましたが、これまた最近はとんとご無沙汰です(上の写真は、撮影用にパパッと引っ張り出してきました)。
昨年、小さなテルリオン(三球儀)を見て、そういう「小さいもの好き」の心が久しぶりによみがえりました。豆雛にちょうどいいサイズの、小さな小さなテルリオン(↑手前右)。
ガラスケースの幅は7.5cm。このケースは、おそらく顕微鏡用のスライドグラスを貼り合わせて作ったんじゃないかと思います。その小空間に地球と月、それにロウソクと反射板から成る「太陽」が組み込まれています。
もちろんこれは純粋な飾り物なので、本物のテルリオンからすると、いろいろ変な点もあります(そもそも地球の公転が考慮されていない)。でも、こういうのは雛道具同様、おもちゃめいた空想的な表現がかえっていいのかもしれません。
地球儀の足元には、ちゃんと12星座も並んでいますし、
側面の凝りようも、なかなかのものです。
★
この品は豆本作りが本業らしい、カリフォルニアの「Bo Press Miniature Books」から買いました。
コメント
_ 蛍以下 ― 2014年03月02日 20時23分39秒
_ 玉青 ― 2014年03月03日 22時13分41秒
>宇宙の摂理をガラス箱に閉じ込めた
おお、これは美しい表現ですね。
そういう風に思って眺めると、この小さなガラスの箱がいっそう光って見えます。
おお、これは美しい表現ですね。
そういう風に思って眺めると、この小さなガラスの箱がいっそう光って見えます。
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宇宙の摂理をガラス箱に閉じ込めたような遊び心といい、少し緑がかった色合いといい、理科室的郷愁を誘われます。