小さな鉱物コレクション ― 2014年04月19日 17時37分37秒
ガラスと鉱物といえば、半年ぐらい前、古いガラス壜に入った鉱物コレクションを見つけました。扱っていたのはイギリスの業者ですが、ラベルはドイツ語表記になっており、おそらく出所はドイツ。
よく見ると壜のサイズもばらばらですが、大きい壜で長さ約6センチ、小さい壜で約3センチ(コルク栓を除く)、そして付属の紙箱はちょうど文庫本ぐらいの大きさです。
ここには時代を示す手がかりはありませんが、業者の見立てでは1900年頃のもの。コルクの煤け具合や、ガラス壜の大らかな作りからいって、それぐらいは十分ありそうです。
ペン書きのラベルを読むと、トルマリン、キャッツアイ、アクアマリン、オパール、ラピスラズリ、ルビー、ガーネット、クリソプレーズ…etc. とあって、これらの鉱物はいずれも宝石や貴石の類です。
小さなビーズのようなルビー。
赤、白、緑、青…色とりどりの鉱物が、古びたガラス壜の中に収まっている様は、小なりといえど、なかなか博物趣味に富んだ眺め。このセットが誰によって、どんな目的で作られたのか少なからず気になりますが、いずれにしてもこれを作った人は、博物趣味の何たるかをよく解した人であることは間違いないでしょう。
ガラス壜に入れる、コルクで栓をする、ラベルを貼る、そして並べる。
それによって、鉱物たちは裸のままよりもいっそう魅力が増して見えるというのは、考えてみると不思議なことですが、この現象については、いずれ改めて考えをまとめようと思います。
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