大海原に降臨する船2014年07月21日 16時08分46秒

今日は人類が月に降り立って45周年。

(1969年7月16日、アポロ宇宙船を積載し、月に向け飛び立つサターンⅤ型ロケット(発射台頂上からの撮影)。当時、UPIが報道各社に配信した電送写真の1枚。)

日本時間の7月21日午前11時56分、アポロ11号のアームストロング船長が、人類として初めて地球外の天体に降り立ちました。そのことはコメント欄で教えていただくまで、すっかり忘れていましたが、「月着陸は海の日」と覚えておくと良さそうです。

アームストロングとオルドリンの2人が降り立ったのも、まさに「海」のど真ん中、「静かの海(Mare Tranquillitatis マレ・トランキリタティス)」と呼ばれる月の平原で、日本の見立てに従えば、ウサギの顔の部分に当たります。

両者が月の海を再び飛び立ち、月周回軌道上に待機していたコリンズとともに、無事地球の海(北太平洋)に着水したのは7月24日のことでした。

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上は90×140cmほどもある巨大な月の地質図。まるで畳のようです。アポロ計画が進行中の1971年に、アメリカ地質調査所(U.S. Geological Survey)が発行したもの。

昨日の本は、どの絵もピンクの差し色が利いていましたが、この月面図もずいぶん紅をはたいて、華やかな印象を受けます。地球のパートナーがたどってきた、45億年に及ぶ歴史が、このお化粧の中に表現されています。


静かの海付近拡大。

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地球、月、ヒト。
宇宙が生んだ「作品」である三者の物語は、まだしばらくは続くでしょう。
美しいストーリーを期待したいですね。