鉱物Barへ(附・ツィオルコフスキーに会ったこと) ― 2014年08月30日 19時36分55秒
昨日、ついに念願の鉱物Bar に行くことができました。
ツィオルコフスキーの話題は一回休んで、そちらのことを先に書くことにします。
ツィオルコフスキーの話題は一回休んで、そちらのことを先に書くことにします。
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とはいえ、その途中でツィオルコフスキーに会ったことは大書しておく必要があります。
鉱物Bar の会場はJR西荻窪の駅の近くにあります。で、私も中央線に乗ってたんですが、高円寺あたりでふと気が付くと、私のすぐそばにツィオルコフスキーが乗っていたので、本当にびっくりしました。
ツィオルコフスキーは、以前と寸分変わらぬ容貌でしたが、ただ服装はジーンズに洗いざらしのシャツで、へえツィオルコフスキーもこんな格好をするんだ…と意外に思いました。
それにしても、21世紀の日本で、しかも中央線なんぞに乗って、ツィオルコフスキーがいったい何をたくらんでいたのか、大きな謎というほかありません。思い切って声をかけようかとも思いましたが、でもそれはちょっと思い切りすぎなので、やめました。結局、私の方が先に電車を降りたので、彼が最終的にどこを目指していたかも不明。(あるいは調布の航空宇宙研究センターに向かう途中だったのかもしれません。)
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さて、そんなわけで非常に不思議の感を催しつつ、西荻窪の駅に降り立ち、ボンヤリした頭のまま、西荻北銀座商店街をふらふらと会場まで歩きました。
でも、ふらふらしながらも、途中で絵本・雑貨の店「URESICA(ウレシカ)」さんに立ち寄ることは忘れませんでした。「切手採集」と題して、加藤郁美さん(月兎社)の切手と雑貨の販売が同時期に行われていると事前に聞いていたからです。
その採集品がこちら。
ニュージーランドの鉱物切手とフランスの天文台切手。
さらに、その背後に写っている、切手を貼った小箱は何かというと…
さらに、その背後に写っている、切手を貼った小箱は何かというと…
飛行機と灯台をモチーフにした、イギリスのシルバーチャーム。
チャームというのは腕輪や腕時計に付ける小さなアクセサリーのことらしいです。
まあ、「チャームって何だい」と言っているような人間が買うのはそもそも変ですが、月兎社さんのブログで、以前、宇宙モノのシルバーチャームを見た印象が強烈だったので(http://calico5.exblog.jp/20103691/)、何となく買ってみました。
灯台の方は底がパカッと開き、中から「SOS」の文字が顔を出すという凝り様。
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こうして前景気を付けて、いよいよ鉱物Bar の会場である「ギャラリーみずのそら」さんに到着。会場内は撮影不可で、そもそも今回はカメラを持参しなかったのですが、どんな雰囲気のスペースかは、みずのそらさんの以下のページをご覧いただければ、お分かりいただけることと思います(http://www.mizunosora.com/information.html)。
民家を改装した、全体に明るい、ナチュラルな感じのスペースです。
そこにたくさんの理化学ガラス製品と鉱物標本が並び、灯りに照らされてキラキラと輝いている様は、本当に美しかったです。すでに会期も終わり近くということで、値頃感のある品は売れてしまったのか、並んでいるのは優品が多いようでしたが、それだけにミュージアムの一室のような雰囲気がありました。
そこにたくさんの理化学ガラス製品と鉱物標本が並び、灯りに照らされてキラキラと輝いている様は、本当に美しかったです。すでに会期も終わり近くということで、値頃感のある品は売れてしまったのか、並んでいるのは優品が多いようでしたが、それだけにミュージアムの一室のような雰囲気がありました。
相変わらずエネルギッシュなフジイキョウコさんの笑顔に迎えられ、品物をゆっくり拝見してから、いよいよお目当てのBarコーナーへ。
まだ日のある時間帯なので、普段だったらアルコールは口にしないのですが、ここはもう飲むしかないということで、フジイさんお勧めの、桃の入った日本酒を使った「紅水晶」をいただきました。
庭の浅い池に面したコーナーからは、ぶどう棚の濃い葉影が水面に写り込んでいるのが眺められ、その揺らめきを見ながら甘いお酒を口にしていると、またもやぼんやりとした非現実感が漂ってきて、しばし夢うつつの状態になったのでした。
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以下は鉱物Barの気分を持ち帰るために購入したもの。
デキャンタのような、洒落た共栓のついた細口瓶。
ちょっと見慣れない形状ですが、本来の目的はBOD(生物化学的酸素要求量)を測定する、水質検査用の瓶(フラン瓶という名前があります)なので、理科室で見かけないのは当然です。日本製のデッドストック品と伺いました。
これぞ本場のドイツ製シャーレ。そもそもSchaleはドイツ語で、英語経由で入ってきた語としては「ペトリ皿」がありますが、やっぱりここは「シャーレ」ですね。フジイさんにお聞きしたことを受け売りすると、ドイツ製シャーレの特徴は、日本のものに比べて角が丸っこいこと、そしてガラスの色が少し黄色味を帯びていることだそうです。
そして、なくてはならぬ鉱物標本。
いろいろ目移りしましたが、カッチリした形状に惹かれて、カナダ産の透石膏を譲っていただきました。
内部のクラックが虹色を見せているのも素敵ですし、ブラックライトで照射すると、この産地のものに特徴的な「砂時計構造」がくっきりと浮かび上がるのも美しい。
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幻影めいた今年の鉱物Barも、いよいよ明日が最終日です。
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