ジョバンニへ、そして賢治さんへ捧ぐ2015年01月26日 21時35分03秒

そういえば1月23日はこのブログの誕生日でした。
満9歳ということで、特に節目の年でもありませんが、それでもついに10年目に突入ですから、いささかの感慨なきにしもあらず。

ちょうどそんな折に、このブログを始めた頃からの夢が、ついに実現することになりました。他でもない、「ジョバンニが見た世界・時計屋編」の再現です。

『銀河鉄道の夜』の冒頭近く、ケンタウルまつりの夜に、星にちなむ品できれいに飾られた時計屋のショーウィンドウを、ジョバンニが憧れの目で眺めるシーンがあります。現実に存在するアイテムで、あれを再現できないだろうか…と、ずっと思っていました。足掛け8年に及ぶ、その考証の過程は、左欄に掲げた「宮澤賢治」のカテゴリーの中に散見されます。

実現のきっかけを与えていただいたのは、antique Salon の市さんで、今週の土曜日から始まるイベント「博物蒐集家の応接間」(http://ameblo.jp/salon-histoire-naturelle/)の展示企画を考えていた際、「この店のショーウィンドウをお貸ししますから、どうです、やってみませんか」とご提案いただいたのでした。

モノを並べるだけならいつでもできますが、実際にショーウィンドウに並べることは、至難ですから、これは願ってもないチャンスです。もちろん即決。夢が叶い、本当に嬉しいです。人の縁というのは大切ですね。

(このショーウィンドウが、いっとき銀河鉄道の夜の一場面になります)

黒い星座早見、大きな星図、小さな三本脚の望遠鏡…
すでに物品の搬入は終わり、仮置きも済ませました。

どうぞ会場にお越しの節は、ジョバンニの影を感じ、ジョバンニになった気分で、しばしショーウィンドウを覗き込んでみてください。

コメント

_ フジイ キョウコ ― 2015年01月27日 10時28分02秒

ごぶさたしております。鉱物アソビのフジイです。
鉱物Barの際には、遠くからお越しいただいて、ありがとうございました。(お手紙を…と思いつつ、例のごとく筆不精で失礼お許しくださいませ)
そして今回の「博物蒐集家の応接間」、なんという素晴らしい企画!
玉青さんと市さんが企画されたと聞いて、もう納得。
これは、もう馳せ参じなくては〜とワクワクしているところです。
さらにさらに、玉青さんディスプレイの「ジョバンニの見た世界」とは! これはもう、たまりません。昨夜、アンティークサロンさんのインスタでチラッと様子が紹介されてましたが、とても素敵でした。当日、実物を拝見できることを楽しみにしております。
そして、玉青さんと、またお会いできるのを心より楽しみにしております。

最後になりましたが、「天文古玩」お誕生日おめでとうございます。
最近、博物趣味もブームのようになってきた感がありますが、
これもひとえに「天文古玩」の存在があったからだと思っております。大変なこともあるかと存じますが、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

_ S.U ― 2015年01月27日 18時35分31秒

おぉっ、これはものすごい朗報ですね。
 ここまで深く考証されてかつ実現した例は空前でありましょう。

 すみませんながら今回は拝見に参ることはできませんが、ぜひ何が起こるかあらゆる角度から記録に残しておいて下さるようお願いいたします。ひょっとすると賢治さんがイーハトーヴォから査察に来られるかもしれませんのでご注意を。

_ 玉青 ― 2015年01月29日 21時58分21秒

○フジイキョウコさま

その節はありがとうございました。今でもあのきらきらした時間と空間を、フジイさんの笑顔とともにありありと思い浮かべることができます。
今回のイベントは、まさに鉱物Barが発想源ですから、フジイさんこそスペシャルゲストの名にふさわしく、遠方よりお越しいただけるとうかがい、本当に嬉しく思います。
フジイさんとお会いできることはもちろんですが、フジイさんを交えて他の方たちがどんな話に花を咲かせるのか、それを伺えるのが何よりも楽しみです。
私の風邪は幸い大したことはありませんでしたが、フジイさんもどうぞお体に気をつけて、ぜひ素敵なサロンのひとときを共に過ごせますように!

○S.Uさま
ついに、ついに実現です。
今回の展示はかりそめのものですが、モノは消えてなくなるわけではありませんので、いずれS.Uさんのお目に留まる機会が作れるかもしれません。
賢治さんが果たして会場に来られるかどうか、十分注意していようと思います。

_ 小山 ― 2015年01月29日 22時45分01秒

こんばんは。
展示、とても楽しみにしております。
記事を拝見していて、ドキドキしてきました!!
ご準備大変かとは思いますが
がんばってください!

_ 玉青 ― 2015年01月30日 19時39分02秒

ありがとうございます。
小山さんも会場にお越しになるのですね。もしお会い出来たら、ぜひ一声おかけください。

例の展示は、あまり期待せずに、自然体でご覧いただければ。
自分なりに考証もしましたし、それなりのものにはなっていると思うのですが、現実を踏まえれば踏まえるほど、それだけ地味になるというジレンマがあります。たぶん、20世紀初頭のイタリアの小さな町に住む、夢見がちな少年の目にはキラキラして見えたと思うのですが…

何はともあれ、小山さんにとって豊かなひと時が流れますように!

_ 小山 ― 2015年02月01日 13時44分04秒

昨日アンティークサロンさんに伺いました。
玉青さんの展示、とてもとても素敵でした。
銀河鉄道の夜が好きなので、場面が目に浮かんで感動しました。
ジョバンニが見た世界を見たような気持ちになれました。

現実を踏まえると地味になる、と書かれていましたが
いえいえ、全くそんなことはなくて、私には
キラキラしてまぶしく見えました。夢のようでした。

素敵なものが沢山あってかなり込み合っておりましたが
また期間中に伺いたいなと思っております。本当に素敵でした。
今もほわわーんとしております^^
ありがとうございました!今でも豊かな時間が流れています。

_ 玉青 ― 2015年02月01日 19時25分39秒

昨日はすれ違いになってしまったようで残念でした。
それでも、例の展示を楽しんでいただけたと伺い、とても嬉しいです。
きっと小山さんは「夢見がちな少年(?)の目」をお持ちなのでしょう。(^J^)
ローライの仕上がりにも期待しています。
また何かの折にお会いできる機会もあると思います。その日を今から楽しみにしています。

_ 小山 ― 2015年02月08日 05時26分35秒

昨日、現像が上がってきたので載せてみました。
お時間のいただけるときに見て頂けると嬉しいです。
http://koyamahitoki.tumblr.com/tagged/antique-Salon

iphoneで撮るよりも、ローライで撮ったほうが
目で見たドキドキ感が捕まえられた気がしました。
期待しています、なんて、うれしいお言葉を返信いただいたので
ご迷惑かな・・・と思いつつもご報告です。

素敵な時間を、ありがとうございました。
写真を見て思い出しています^^

_ 玉青 ― 2015年02月08日 10時49分42秒

美しい写真をありがとうございます。
灯火がほのかに写り込んで、まさにジョバンニがショーウィンドウをじっと覗き込んだ、夕暮れ時の街の空気が画面に満ちていますね。カメラのレンズを通して、私も改めてジョバンニの気分を味わいました。

そういえば、今回の展示について、私自身写真を取り損ねてしまったので、こうして素敵な写真をネットに掲載していただくと、本当に嬉しいです。(できれば、撤収前に記録として撮っておきたいのですが、小山さんのような腕がないものですから、あまり詩的な画面は望めません。。。)

今後も、影と光の秘密に触れる素晴らしい作品を!

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