あの人がいない…2015年02月10日 20時01分28秒

昨日のおまけ。
タイム・パスポートが配られた2001年の前年には、こんなものが子午線通過記念に配られました。


2000年は20世紀最後の年であり、ミレニアムの年でもあるという、これまた大きな節目の年でしたから、明石市も気前よく張り込んだのでしょう、ドーンとトランプです。

(7.5×6cmの小ぶりなカードですが、数を作るには相当予算もかかったはず)

明石ものしりトランプ」と銘打って、明石の名物・名所・祭り等を逐一紹介しています。

でも、いくら眺めても、あの人はいません。
明石の水産業に貢献した、中部磯次郎なる人物が、巨大な銅像になって登場しているのに、あの人の姿はまったくありません。あの人に縁の深い月照寺も、無量光寺も出ているし、あの人が愛した可憐な桜鯛だって紹介されているのに、あの人だけがいません。ただ、晩年のあの人を思わせる蛸入道が、青空をバックにふらふら揺れているのみです。

   ★

稲垣足穂って、本当にふるさとでは扱いが小さいですね。
意図的に隠蔽している…ということもないでしょうが、地元の関心はごく薄いようです。
まあ、賢治で町おこしはあっても、足穂で町おこしは金輪際ないでしょうが、それでも、足穂の方では思い出のたっぷり詰まった明石の町を、終生なつかしく筆にしていたことを思えば、何となく侘しい気がします。

コメント

_ S.U ― 2015年02月10日 21時18分25秒

そんなに有名でないんですね。
 試しに、明石市の公式ホームページで「稲垣足穂」をサイト内検索してみました。・・・ プラネタリウム番組を別にすれば、今ひとつ熱意が・・・

 侘びしい気もしますが、ファンにとっては、一般に人気がないのもまた堪えられない魅力のように思います。

_ 玉青 ― 2015年02月11日 18時15分08秒

ページのご紹介、ありがとうございます。
完全無視、でもないんですね。

>一般に人気がないのもまた堪えられない魅力

まあ、そこまでひねらずとも…(笑)
検索結果を見て、「作家稲垣足穂が幼少期を過ごした明石を題材にした小説「一千一秒物語」や「星を売る店」などをアピールして星とヒコーキ時(とき)に〔ママ〕街としてはいかがでしょうか?」というパブコメが寄せられているのを見て、ちょっぴり嬉しくなりました。

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